論説・コラム

回転窓/病巣は存在し続ける [2015年3月20日1面]

 「もう」というべきか、「まだ」というべきか-。日本の安全神話を揺るがしたあの事件から20年がたつ。年初に起きた阪神大震災という都市部を襲った未曽有の災害の余韻が残る中での地下鉄サリン事件。カルト教団が起こしたこの無差別テロは世界を震撼(しんかん)させた▼優秀な頭脳を持った若者たちが、なぜ一人の教祖に身を委ね、あのような犯罪に手を染めていかざるを得なかったのか。当時そのことが不思議でならなかった▼...続きを読む

回転窓/防災会議から世界へ [2015年3月19日1面]

 仙台市で開かれていた第3回国連防災世界会議が、18日で閉幕した。メーン会場は世界各国からの会議出席者や報道関係者らの熱気であふれていた▼パブリックフォーラムとして、多数のシンポジウムも開かれた。建設に関連する企画も多く、立ち見が出る会合もあった。興味深かったのは、業界関係以外の参加が目立ったことだ▼宮城県建設業協会らが開いたシンポジウムでは、参加した1000人のうち、半数が一般からの応募だったと...続きを読む

回転窓/学校の耐震補強にひと言 [2015年3月18日1面]

 先週末に自宅のある町をそぞろ歩きしていると、小学校の生け垣を大人たちがきれいに刈り込んでいた。今週開く卒業式の準備であろうか。巣立っていく児童たちへのはなむけとあれば精も出よう▼別の小学校には、いつの間にか見慣れないプレハブ校舎が立っていた。校舎を耐震補強する工事のための仮設教室だ。かつて同じように工事が始まった小学校に子どもを通わせる保護者から聞いたことがある。工事期間が知らされただけで、何を...続きを読む

回転窓/花見ができる環境は [2015年3月17日1面]

 3月も半ばを過ぎた。朝晩の冷え込みが緩んだのに加え、花粉症の不快な症状が本格的な春の訪れを感じさせてくれる。半月後に迫った新年度を前に進学に就職、転勤など新生活の準備に忙しい方も多かろう▼この時期、日本人として気になるのは、やはり桜がいつ開花するか。日本気象協会の予測によると、今年のソメイヨシノの開花は「平年並みか早い見込み」だそう。今週末に高知から桜前線の北上がスタート。西日本から東日本にかけ...続きを読む

回転窓/祝・北陸新幹線金沢延伸 [2015年3月16日1面]

 地元が待ちに待った北陸新幹線長野~金沢間が14日開業した。先週まで本紙3面に連載された北陸地方にゆかりのある企業の幹部の方々の言葉をお借りして開業をお祝いしたい▼新幹線の開業で最も期待されるのが観光客の増加である。富山県黒部市に製造拠点を構えるYKK・YKKAPの吉田忠裕会長兼CEOは、富山県の魅力を「飾らない大自然」という▼同砺波市が創業地である佐藤工業の宮本雅文代表取締役兼専務執行役員は「水...続きを読む

回転窓/先見、先導、慈愛 [2015年3月13日1面]

 自宅の近所にあるロウバイがようやく満開になった。ロウバイの開花時期は東京では1~2月。このロウバイは遅咲き品種で、花が咲くと三寒四温を感じるようになる▼ロウバイは漢字で書くと「蝋梅」。透明感がある黄色の小さな花は蝋細工のように見える。蜜蝋を思わせる花弁と、臘月(ろうげつ、旧暦12月)に花を咲かせることが名前の由来だそうだ▼このロウバイを好んだのが作家の芥川龍之介。〈臘梅や雪うち透す枝のたけ〉の句...続きを読む

北陸新幹線長野~金沢間、3月14日開業/東京から最速2時間半 [2015年3月13日1面]

 北陸新幹線の長野~金沢延伸区間(約232キロ)が14日、開業する。鉄道建設・運輸施設整備支援機構が整備主体となって1992年8月から建設工事を進めてきた。営業主体は長野~上越妙高間がJR東日本、上越妙高から先がJR西日本。東京~金沢間が最速2時間28分で結ばれる。
 JR東日本の冨田哲郎社長は「沿線地域だけでなく、日本全体を元気にする北陸新幹線は新しい時代の鉄道。JR西日本と連携し、安全・安心...続きを読む

回転窓/松原の価値 [2015年3月12日1面]

 駿河湾に突き出た静岡市清水区の三保半島。海岸線約7キロにわたって数万本ものクロマツが生い茂る名勝「三保の松原」は、福井県敦賀市の気比の松原、佐賀県唐津市の虹の松原と並び、日本の三大松原と称される▼右手に青い海、左手に緑の松原、その正面に雄大な富士山を臨む景観は、古くから文学や芸術などに取り上げられた。こうした文化的価値が認められ、世界文化遺産として富士山との一括登録を果たした▼三保松原の中には、...続きを読む

回転窓/それぞれの胸に刻む3・11 [2015年3月11日1面]

 小さなつるはしのようなものを両手で持った女の子がしゃがみ、土の中から一生懸命に何かを探し出そうとしている姿が写っている。大津波に襲われた岩手県沿岸部のまちで本紙記者が撮影した一枚の写真。震災は人の胸にさまざまな思いを刻む▼東日本大震災からきょうで4年。被災した住民の期待を背負いながら、復旧・復興に多くの建設関係者が日々携わっている。本紙はこの1カ月、そんな人たちの声を集めてきた▼一日も早く「暮ら...続きを読む

東日本大震災から4年/大手ゼネコン、教訓を研究に反映/免震・制振技術普及に注力 [2015年3月11日1面]

 東日本大震災は、巨大地震による大きな揺れや長周期地震動への対策、天井など非構造部材の耐震化など、建設業界に新たな技術開発のテーマを示す形となった。大手ゼネコン各社は、教訓をいち早く研究活動に反映させるため、研究開発拠点の能力を増強。新技術の開発と普及に力を注ぐ。
 清水建設は東京都江東区の技術研究所内に「先端地震防災研究棟」を新設。今月、本格運用を始めた。さまざまな地震の揺れを再現できる大型振...続きを読む

東日本大震災から4年/復興加速へ独自の対応策/CMやPPP全国に先駆け [2015年3月11日6面]

 東日本大震災の発生から11日で丸4年。東北の被災地では復興事業が佳境に入っている。工事の急増に伴い人手不足や資材の供給難が深刻化する中、国土交通省は復興工事を円滑に進めるため、実勢に合わせて間接費の積算を割り増しする復興係数を導入したり、複数の工事をまとめて大ロット化したりするなど知恵を絞ってきた。民間のノウハウを生かすコンストラクション・マネジメント(CM)方式や「事業促進PPP」などの対策も...続きを読む

東日本大震災から4年/「復興実感」へインフラ着々/住まいの再建本格化 [2015年3月11日1面]

 1万8000人以上の死者・行方不明者を出した2011年3月11日の東日本大震災から11日で4年を迎える。未曽有の被害を受けた東北の被災地では道路や鉄道など基幹インフラの復旧が進展。津波被害を教訓にした土地のかさ上げや高台移転も形が見え始めた。復興が次の段階へ進む中、国土交通省は各地域の課題を細かく把握しようと自治体や建設業界との意見交換を進めている。集中復興期間(11~15年度)後の財源をどう確...続きを読む

回転窓/霧と靄と霞 [2015年3月10日1面]

 霧、靄(もや)、霞(かすみ)。どれも空気中の水蒸気が冷え、地面の近くで細かい水滴となって煙のように漂う現象である。同じ現象なのに、異なる呼び方があり、それぞれちゃんと使い分けられているのは、昔から人々の暮らしにこれらが深く関わってきたからだろう▼気象学では、視程(見通し)が1キロ未満だと霧、1キロ以上なら靄と言う。霞は気象観測上の定義がないので天気予報には使わないそうだ。この使い分けは明確だが、...続きを読む

5年目迎える復興現場/俺たちはボランティアじゃない-/条件不利な被災地工事 [2015年3月10日1面]

 東日本大震災から11日で丸4年。建設業界は早期復興を成し遂げようと日々作業に追われている。国土交通省なども復興加速化会議などを通じ、復興工事を円滑に施工するためのさまざまな支援策を打ち出してきた。業界内では、それらが「復興の大きな後押しになっている」(団体幹部)との認識では共通するが、個々にはなかなか思うようにいかない状況もある。復興への使命感と現実とのはざまで苦慮する現場の声を拾った。
 「...続きを読む

回転窓/難しい「使いながら」施工 [2015年3月9日1面]

 住まいのマンションが大規模修繕を迎えた。外壁の塗り替え、ベランダのシーリングの打ち替え、廊下や階段室の補修、扉の塗り替え…。一つの工事が終わったかと思うと次の工事が▼昨年11月から仮設足場が組まれ、薄いシートで建物全体が覆われたままだ。室内は薄暗く、外の天気すら分からない。ベランダを使うこともできず、洗濯物の部屋干しと暖房で冬場は湿気に悩まされた。住みながらの施工がこれほど大変だとは思っていなか...続きを読む
中小企業の事業性を向上させる税理士の経営支援
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タイムライン―日本の防災対策が変わる
風水害などの防災対策として全国の地方自治...続きを読む