名古屋城本丸御殿復元事業 完成

2018年6月8日 特集

文字サイズ

 1945年の空襲で焼失した名古屋城本丸御殿の復元事業(1~3期)がすべて完成し、8日から全建物が一般公開される。1930年に城郭建築として初めて国宝に指定された本丸御殿を、名古屋市が約150億円(うち寄付が約50億円)をかけて、過去の古写真や史料などから忠実に再現した。工事は1~3期に分割し、着工から約10年の歳月をかけて、このほど3期工事を終えた。復元された本丸御殿は、最新の先端技術と長年受け継がれてきた匠の技を組み合わせて建設した城郭御殿建築だけでなく、復元模写した障壁画や、当時の技法で作られた彫刻欄間、飾(かざり)金具、蒔絵など、息をのむような豪華絢爛な出来栄えを見せている。設計・監理は名古屋市住宅都市局営繕部営繕課(設計・監理協力=文化財建造物保存技術協会)、施工は安藤ハザマ・松井・八神JVが担当した。 ◇建築概要◇
◇工事名称/名古屋城本丸御殿復元工事
◇工事場所/名古屋市中区本丸1の1特別史跡名古屋城郭内
◇建物規模/木造平屋建てこけら葺(一部本瓦葺)書院造
◇延べ床面積/約3,100m2
◇復元時期/将軍の上洛殿として使用され、書院造の典型的な意匠をもつ寛永期(1624~1644年)。
◇設計監理/名古屋市住宅都市局営繕部営繕課
◇設計・監理協力/公益財団法人文化財建造物保存技術協会
◇施工/安藤ハザマ・松井・八神特別共同企業体
◇工期/第1期・2008年~2013年、第2期・2011年~2016年、第3期・2014年~2018年