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大林組/既存コンクリ地下躯体の劣化評価・抑制手法確立/再利用で工期短縮へ  [2015年2月24日3面]

中性化深さの予測

 大林組は23日、ビルを建て替える時に、既存のコンクリート地下躯体を再利用するための劣化評価・抑制手法を確立したと発表した。コンクリート躯体のかぶり厚さとコンクリート表面から中性化した内部までの距離(中性化深さ)を調査し、中性化深さを評価することで、その後の中性化の進行を予測。これを基に躯体の残り寿命を評価し、必要となる中性化深さの低減率を求める。算出した低減率を確保するための補修材の選定や施工、維持管理に役立てる。
 地下躯体を再利用する場合、地下部は新設する地上部と比較して経年劣化による耐久性の低下が懸念される。コンクリート内部の鉄筋は、コンクリートのアルカリ性によって酸化を免れているが、中性化深さがコンクリート内部の鉄筋まで到達すると、さびる可能性が高くなる。こうした課題を解消し、既存地下躯体の活用を進めるため、コンクリートの寿命を決定する現状の中性化深さを適正に評価し、進行を抑制する方法、その抑制効果の評価手法を一連のシステムとして確立した。
 東京都中央区で建設中の日誠不動産が発注したオフィスビル(地下4階地上12階建て、免震構造)にこのシステムを導入した。その結果、中性化深さの進行を4分の1以下に抑制。建て替え後も中性化が鉄筋まで到達しないよう、補修を行った。地下躯体を解体して新築した場合と比較し、工期を約1年短縮できたという。この効果が評価され、日本建築センターによる評定を取得した。「中性化深さの進行と補修による抑制効果の評価手法が第三者機関の評定を取得したのは国内で初めて」(同社)としている。
 既存の地下躯体を再利用することで、工期・コストの縮減、解体に伴う環境負荷の低減につながる。狭い敷地では、隣接する建物への影響を少なくできるメリットもある。13年に日本建築センターの一般評定を取得した既存杭の健全性評価技術と組み合わせ、都心のビル建て替えプロジェクトをターゲットに、地下躯体の再利用を積極的に提案していく。

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