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五洋建設ら/動的破砕杭頭処理工法開発/火薬不要、作業時間大幅短縮  [2015年3月5日3面]

破砕剤を装薬ホルダーに挿入

 五洋建設は4日、カヤク・ジャパン(東京都墨田区、川崎勝樹社長)、宇部興産、相模工業(相模原市中央区、伊藤由樹社長)と共同で、場所打ち杭を使用したビルの新築工事向けに新しい杭頭処理工法を開発したと発表した。非火薬の動的破砕剤を装着するホルダーを杭筋の組み立て時に予定破断断面に固定する。杭施工後に杭頭が表出した時点でホルダーに破砕剤と点火具を装着。遠隔操作で点火し、杭頭の水平・垂直方向に同時に破断できるようにした。
 新工法を支える動的破砕技術は、金属の還元反応を利用し、ガスの膨張で対象を破砕する方法で、土木現場で使われるケースが多い。開発に当たっては、中村裕一熊本高等専門学校特任教授が長年研究してきた成果を応用した。具体的には、破砕剤を装薬するホルダーを工夫。山形の鋼を二つ組み合わせ、断面がひし形となる堅管の底部に2枚重ねの鋼板を取り付け、水や土が入らないような構造とした。
 仙台市のマンション新築工事に初適用した。同工事の場所打ち杭は全26本。口径が2400ミリと大きいため、杭頭部に4カ所ずつ装薬ホルダーを設置した。装薬量は1孔当たり260グラム。破砕時の飛散・騒音防止のため、防爆シートや防音シートで杭頭を覆い、作業員を杭から40メートル以上移動させて安全を確保した上で点火した。その結果、水平・鉛直両方向ともほぼ想定通りの破砕を確認。躯体本体に影響を与えないことも実証できた。
 人力ではつり作業を行う従来手法に比べ、作業スピードを3~6倍、コストを半分以下にできるという。動的破砕による杭頭処理工法の実適用は今回が初めてとなる。開発を指揮した竹内博幸技術研究所建築技術開発部長は「今回は装薬ホルダー設置を前施工で行ったが、後施工による工法にした方が杭施工に及ぼす影響が小さい」と話しており、今後も工法に改良を加えていくとしている。

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