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大林組/放射性物質除去土壌の改良材開発/短時間で砂状に、中間貯蔵施設整備で提案  [2016年5月19日3面]

 大林組は18日、福島第1原発事故に伴う周辺地域の除染で出た汚染土(除去土壌)の改良材を開発したと発表した。環境負荷の小さい中性系材料がベース。粘性が高く、団粒化しやすい除去土壌を短時間で砂状に改質できる。除去土壌などを一定期間保管する中間貯蔵施設の整備で積極的に採用を提案していく。
 除染作業で回収された除去土壌は、最終処分するまでの間、中間貯蔵施設内の土壌貯蔵施設に埋め立て保管される。減容化などを目的に、ふるいなどの方法で除去土壌に含まれる草木や根など可燃物と土壌に分別することが求められる。
 農地や森林などから回収した除去土壌は、軟らかい泥の状態のため、ふるいを行う前に含有する水分を減少させて砂状に改質するが、生石灰を添加してかき混ぜる従来の方法では、生石灰と水分の反応に時間がかかり、除去土壌を仮置きするスペースが必要となる。
 開発した土質改良材「サラサクリーン」は、水分への反応が非常に早いのが特徴。生石灰は土壌が砂状になるまでに約12時間かかるが、サラサクリーンは添加しかき混ぜるだけで改質が完了するため、大量の除去土壌を短時間で分別できるようになる。
 土質改良材に生石灰を使う場合、1トン当たり80キロの添加が必要だが、サラサクリーンを使うと半分以下の30キロで生石灰と同レベルの改質が可能。添加量が減ることで、改質後の除去土壌の容積も生石灰を使った場合と比べ5%減少し、より多くの除去土壌を埋め立て保管できる。
 泥状の除去土壌を砂状に改質することで、工事用重機などが走行できる土壌の固さを確保することができるが、生石灰を使った場合、時間の経過とともにコーン指数(建設発生土の固さの指標)が増大する点が課題となる。サラサクリーンは適度な固さを維持できるため、大量の土壌を砕く必要がなく、減容化に必要な処理をすぐに行える。
 成分に含まれる鉱物の作用により、除去土壌に含まれる溶解性の放射性セシウムや鉛など重金属類を吸着するため、これらの溶出による環境汚染も防止できる。生石灰に比べ、薬剤費用は高くなるが、改質費用の総額は生石灰を使用した場合と同等で済むという。

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