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竹中工務店/VOC土壌汚染対策工法評価ツール開発/環境・社会・経済の3側面で分析  [2016年7月1日3面]

環境・社会・経済の多指標に基づいて対策工法を評価する

 竹中工務店は、揮発性有機化合物(VOC)に汚染された土壌の浄化工法を環境・社会・経済の3側面から総合的に評価するツール「SGRT-T」を開発した。顧客が保有する工場の再編や土地売却に伴う土壌汚染対策を実施するに当たり、幅広い視点から工法の選択・説明を行うことが可能になる。同社によると、多指標に基づく土壌汚染対策工事の評価手法の確立は建設業界で初めてという。
 VOCよる汚染土壌の浄化工事では、掘削(場外搬出・場内処理)や原位置バイオ、還元剤混合など10種類ほどの対策工法がある。評価ツールでは、工法を選択した上で、浄化サイトの基本情報(敷地面積、対策面積、対策深度、地盤情報、地下水情報など)と個別技術の詳細情報(対策土量、使用重機、重機の運搬距離、土壌の運搬距離など)を入力すると、環境負荷、社会影響、概算費用の3側面に分けて分析結果が出力される。
 3側面を統合した数値の出力も可能で、発注者は環境、経済、社会の多指標の分析結果を基に対策工法の選択ができる。対策が必要な土地に対して、工法比較や対策方針の検討・提案が必要な場合や複数の事業所の中から優先順位を決めて対策すべき事業所を選択する場合、工事着工前の近隣住民への説明会などの資料作成をする場合などにもツールの活用を想定している。
 土壌汚染対策では、対策費用・施工期間の予測や対策後の土地利用計画立案の容易さから、国内ではコスト優先の考え方が主流だが、海外では既に多指標に基づく工法選択が主流になっているという。国内でも産業技術総合研究所が持続可能な土壌汚染対策研究を加速するために2月にコンソーシアムを立ち上げるなど、多指標に基づく評価手法の考え方が広がりつつある。
 同社によると、土壌汚染対策工事の受注額はグループ全体で年間50億~80億円。今後、2020年東京五輪関連工事やリニア中央新幹線関連工事で増加が見込まれるという。他社に先駆けて多指標に基づく評価手法を確立することで、発注者に対して汚染土壌対策工法の選択肢を増やす支援を行っていく。

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