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みらい建設工業/青森・八戸港浚渫にICT導入/港湾初のモデル工事で成果  [2016年12月28日1面]

八戸港で施工した埋め立て部の鳥瞰(ちょうかん)図

 ◇水中から陸上まで測量データ3D化
 みらい建設工業が、ICT(情報通信技術)を駆使した港湾工事で成果を上げている。国土交通省東北地方整備局から受注した港湾工事で国内初の「ICT活用調査モデル」となる青森県・八戸港の浚渫工事を施工した。短時間で広範囲の測深データを取得できるマルチビーム音響測深機などを導入して測量から土量計算までにかかる人手を大幅に削減し、生産性の向上を実現した。
 同工事は「八戸港河原木地区航路・泊地(マイナス14メートル)浚渫工事」(工期16年5月27日~11月30日)。浚渫土量は12万1643立方メートル。ポンプ浚渫船で浚渫した土砂を、海底に敷設した排砂管を通して約3キロ離れた港湾施設用地に運んで埋め立てる。
 浚渫と埋め立ての土量が同規模で、掘り過ぎ・掘り残しが許されないリアルタイムでの土量管理の最適化が必要となる。そこで同社は、浚渫船にマルチビーム音響測深機を搭載。事前と施工中2回、事後の計4回の測量を実施し、出来形確認と土量計算を行った。
 4次元(4D)エコーでは浚渫部、護岸部、排砂管を可視化し、3Dデータを取得。浚渫後の出来形をリアルタイムに確認できるシステム「Sea Vision(シービジョン)」も導入した。埋め立て地の陸化部はドローン(小型無人機)、水中部はUMV(自立航行無人ボート)で3Dデータを取得し、埋め立て土量を算出した。
 これらの技術を活用した測量データにより、浚渫部と埋め立て部の土量算定用の3Dモデルを作成。浚渫土量と埋め立て土量を算定・比較することで、浚渫目標水深やのり面部の余り幅を調整したという。
 ポンプ浚渫船を退避させずに測量を行うことが可能となり、一般的な測量に比べ作業時間を2日短縮できた。浚渫部で実施したマルチビームの生産性向上効果を測量から土量計算にかかる人数で評価すると3%、埋め立て部で実施したドローン、UMVを使用した測量から土量計算までの生産性は110%の向上となり、トータルでは73%の生産性向上効果を確認した。
 現場の支援に当たった泉誠司郎技術本部総合評価部部長は「ICTは今はまだコストが割高となるが、直接的な生産性向上に加え、安全性の向上や苦渋作業の低減など港湾工事特有の労働環境の改善にも効果があった」と手応えを話す。ブロックの据え付けなど他工種にも適用を拡大していくという。
 国交省は、マルチビームの使用料を含めた積算基準などを整備し、17年度に国の浚渫工事現場で試行に入る方針を打ち出している。

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