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鹿島/建機自動化システムにダンプ追加/大分川ダム(大分市)で材料運搬・荷下ろし  [2017年1月12日3面]

自動化システムによるダンプとブルドーザーの連動作業

 鹿島は11日、建設機械の自動運転など無人化施工技術を核とした次世代の建設生産システムで、従来の振動ローラーとブルドーザーに続き、ダンプの自動化に成功したと発表した。大分市で施工中のダム堤体工事に、GPS(全地球測位システム)や自動化機器などを搭載した汎用ダンプを導入し、あらかじめ指示された位置まで材料を運搬してから荷下ろしを行うまでの作業を無人で実現した。
 同社は15年5月、次世代建設生産システム「クワッドアクセル」を開発したと発表。リモコンなどで建機を遠隔操作する従来の方法と異なり、人がタブレット端末を介して建機に指示を出し、建機が自動・自律的に運転・施工する。熟練オペレーターの操作データを収集・分析した制御プログラムを取り入れ、高い作業精度を確保できるのが特徴だ。
 今回は、55トン積み級のコマツ製ダンプをベースに、400万~500万円を投じて自動式に改造した。適用した工事は国土交通省九州地方整備局から受注した「大分川ダム建設(一期、二期)工事」(工期13年9月~19年3月)。堤体コア材の盛り立て部で自動式のダンプとブルドーザーを連動させ、コア材の運搬から荷下ろし、まき出し、整形まで一連の作業の自動化に向けた試験を行った。
 現場では、コア材を積んだダンプが指示された位置まで自走し、荷下ろしする。ブルドーザーはダンプからの退出信号を受信すると、自動的にまき出しと整形作業を開始し、この作業を繰り返す。ダンプとブルドーザーによるコア材のまき出しと整形作業の後、自動の振動ローラーで転圧作業を実施。変形形状にも柔軟に対応しながら、複数台の振動ローラーが同時並行で転圧作業を進めることができたという。
 今後は、ダムの材料場などで使う油圧ショベルの自動化にも取り組む予定で、適用機種を増やしながら、ダム工事のほか、造成工事での建機の自動化システムの構築を急ぐ。ダンプによる運搬と荷下ろし作業の自動化は業界初という。
 開発の背景には、業界全体の課題とされる将来の熟練技能者の減少や作業員不足への対応、工事の生産性・安全性の向上がある。三浦悟技術研究所プリンシパルリサーチャーは「建設現場の工場化には、自動でできることと人にしかできないこととで役割を分担する必要がある。今は1人で5台をコントロールしているが、将来的には10台に増やしたい」と話している。

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