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竹中工務店/圧電セラミックスで床振動低減/建築構造物に世界初適用  [2017年4月19日3面]

スパーダ・フロアの構成

 竹中工務店は18日、膜型圧電セラミックスを用いて鉄骨造建物の床振動を低減する制振技術を開発したと発表した。薄い鋼板に膜型圧電セラミックスを貼り合わせた小型アクチュエーターを梁の両端部に取り付けることで梁の動きを制御し、床振動を3分の1に低減する。膜型圧電セラミックスを建築構造物の制振技術として適用したのは世界初。大きな設置スペースや大掛かりな工事が不要なため、既存建物の振動対策に適している。
 膜型の圧電セラミックスは、電圧を加えると伸縮する薄膜状のアクチュエーター。小型、軽量、柔軟で耐久性が高いのが特徴で、幅57ミリ、長さ85ミリ、厚さ0・3ミリのもので最大900ニュートン(N)の伸縮力を持つ。
 今回開発した床振動の制振技術「SPADA-Floor(スパーダ・フロア)」は、膜型圧電セラミックスを鋼板の表裏両面に貼り合わせた小型アクチュエーターと床の振動を検知するセンサー、検知した床振動に合わせてアクチュエーターの動きを制御するコンピューターで構成する。
 梁の両端下部に取り付けたアクチュエーターの伸縮によって生じる曲げモーメントを利用し、センサーで検知した振動を打ち消すように梁の動きを制御することで床振動を低減する。
 床振動対策では、TMD(チューンド・マス・ダンパー)などの制振装置を用いるのが一般的だが、床下の大きな設置スペースと大掛かりな工事が必要なため、既存建物への適用は難しかった。スパーダ・フロアは、省スペースで設置工事も2日程度で済むため、使用中のオフィスビルや店舗、病院などに適用できる。
 同社は2年前に東京都江東区の東京本店の一部に適用し、歩行などで生じる建物の床振動を対策前の約3分の1に低減。TMDなどの動吸振器を用いる制振技術(約2分の1に低減)を上回る制振性能を確認した。
 今後、稼働中のオフィスビルや工場など既存の鉄骨建物や鉄骨階段の振動対策として積極的に提案し、本年度内に1件以上の適用を目指す。さらに膜型圧電セラミックスを用いた制振技術を「スパーダ」シリーズとして天井や精密機械の振動制御にも展開していく考えだ。

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