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大成建設/山岳トンネル削孔支援機能を開発/削孔パターン最適化で余掘り半減  [2017年5月17日3面]

削孔支援機能付きドリルジャンボ〈左〉と通常ジャンボの発破直後の断面の比較

 大成建設は16日、山岳トンネル工事での発破掘削の際に、コンピューターを活用して最適な削孔パターンを設定する削孔支援機能を開発したと発表した。発破掘削後の断面計測結果などを活用することで、余掘りの少ない最適な削孔パターンへの見直しを支援する。併せて改良したドリルジャンボに搭載して行った試験施工で掘削断面の余掘りを約57%低減した。
 発破掘削では、切羽への装薬のための削孔時間の削減や、掘削断面を設計断面以上に掘る余掘りの低減など生産性向上が求められる。実際は、▽削孔▽装薬▽ズリ出し▽浮石除去▽支保工-というサイクルを繰り返しながら掘進するため、随時、切羽の状況に応じて孔の数や配置を最適化した削孔パターンを計画することが生産性向上につながる。
 従来の施工では、技術者が発破後の破砕状況や地山状況を目視し、それに基づいて削孔パターンを計画していた。今回開発した削孔支援機能は、目視情報に加え、発破掘削後の断面計測結果を図面化・定量化したデータを活用することで、削孔パターンを最適化する。
 削孔支援機能を搭載したドリルジャンボに、技術者が作成した削孔パターンデータを読み込ませて削孔作業を行い、削孔データを自動で保存。掘削後の目視情報や断面計測結果のデータ、削孔断面出来形や余掘りの状況を勘案して削孔パターンを見直す。このサイクルを繰り返すことで、掘削が進むにつれて、余掘り量の少ない掘削パターンを計画できるようになる。
 支援機能の開発と併せて、同機能を搭載するドリルジャンボ(サンドビック製)も改良。ブーム操作では、国内のトンネル現場の特徴に合わせ、湧水や粉じんによる故障が少ない油圧制御を採用した。作業員が搭乗するバスケットブームを従来の2段から3段スライドに変更して、コンパクトに畳める機構にしたことでブームの可動範囲が広げ、硬軟が目まぐるしく変化する日本特有の地山への対応能力を向上させた。
 試験導入した新名神高速道路竜王山トンネル工事(大阪府茨木市、西日本高速道路発注)では、CI、CIIパターンで掘削した63メートルの区間で実証し、発破直後の断面計測結果では、平均余掘り量が通常ジャンボの276ミリに対し、削孔支援機能付きジャンボは118ミリと約57%低減。切羽の平滑度も10・4%向上した。
 同社では今後、削孔支援機能付ドリルジャンボと削孔パターンを最適化した発破掘削技術を、長大トンネルの採算性向上に向けて全面的に展開していく。

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