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積水化学工業環境・ライフラインカンパニー/インフラの予防保全に本格参入  [2017年5月19日3面]

 積水化学工業環境・ライフラインカンパニー(久保肇プレジデント)は、インフラ施設の予防保全・改修市場に本格参入する。インフラ老朽化対策向けに開発した三つの新製品を「インフラガード」シリーズとして6月から順次発売。来年以降も同シリーズの製品・技術の拡充を図り、22年度に同分野での売上高30億円を目指す。
 同社は本年度を初年度とする3カ年の中期経営計画で「高付加価値製品を創出し、新たな市場に領域拡大する」との方針を打ち出しており、その一環としてインフラの予防保全・改修市場に参入する。
 インフラガードは、橋梁やトンネル、河川施設などのコンクリート構造物や鋼構造物の長寿命化や補修・補強向けに開発した新材料・新工法による製品群。「炭素繊維プリプレグシート(CF-PPS)」「ひび割れ注入用軟質エポキシ樹脂(CRJ)」「ダイヤモンドライクカーボンシート(DLC)」の3製品を6月から秋にかけて順次発売する。 
 6月から販売するCF-PPSは、エポキシ樹脂を事前含浸した炭素繊維シート。標識や照明などの鋼管柱の補強対象部にパテ状の接着剤で貼り付け現場で加熱し、接着硬化する。一般的な現場含浸硬化工法では3日程度かかっていた接着硬化時間が2時間程度に短縮できる。
 同じく6月発売のCRJは、接着剤を製造・販売するグループ会社の積水フーラーと共同開発した軟質エポキシ樹脂のコンクリートひび割れ補修剤。湿潤なひび割れ面にも注入でき、一般的な補修注入剤の1・4倍の流動性を持つため、施工時間が短縮できる。ひび割れ追従性も2倍と、補修後に再度ひび割れが再度発生することを抑制する。
 今秋の販売を予定しているDLCは、高いガスバリア性能を持つDLC膜を表面に配したプラスチックシート。コンクリート構造物の表面保護や剥落防止の素材で、弾性接着剤で貼り付けることでコンクリートの中性化や酸素などの侵入を抑制し、鉄筋の腐食を予防する。従来の塗装膜に比べ、5倍の酸素遮断性能、2倍以上の耐久性を持つ。
 18日に都内で開いた中期経営計画説明会で、久保プレジデントは「本年度からの中期経営計画で、前計画の縮小均衡路線から拡大路線へと転換する」と述べ、新製品や新素材開発に積極的に投資する方針を表明。建築管材や内装など金属や木材が主流の分野でプラスチック製品のシェアを広げることで事業領域の拡大とアジアを中心とした海外展開を強化する。計画最終年度の19年度に売上高2515億円(16年度実績2403億円)、営業利益180億円(128億円)、営業利益率7・2%(5・3%)の達成を目指す。

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