BIMの課題と可能性

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BIMの課題と可能性・177/樋口一希/建築確認申請書類作成テンプレート公開  [2017年6月1日]

住宅性能評価センターのF-2 Webシステムを介した申請の流れ(出典:オートデスク社ニュースリリース)

 本稿第131~133回で報告した独立系の建築設計事務所であるフリーダムアーキテクツデザインの「BIMデータを使用した建築確認申請手続きによる国内初の確認済証を交付」のその後の進展について報告する。


 □BIMソフトで確認申請書類を作成するテンプレートを5月31日から公開+申請受理も開始□


 フリーダムアーキテクツデザイン、住宅性能評価センター、オートデスク、大塚商会は、オートデスクのBIMソフト「Revit」を用いて建築確認申請書類を作成するためのテンプレートを開発し、5月31日から公開した。

 フリーダムアーキテクツデザインなど4社は、BIMソフトでの建築確認申請を実現するために16年4月から協業し、8月に住宅性能評価センターから4号建築物の確認済証交付が国内で初めて発行された。今回は、多くの設計者に設計段階のBIMデータを有効利用してもらい、合わせてBIMソフトのより一層の普及を目指すべく、4号建築物の建築確認申請書類をBIMデータから作成するテンプレートの公開に踏み切った。具体的には、住宅性能評価センターでは、同日から、他の設計事務所からの申請も受け付けるとのこと。


 □確認審査の品質と効率向上とともに設計者側でもわざわざ申請用図面を作成する手間を削減□


 建築確認申請では、従来、平面図や配置図など複数の2次元図面を対象に審査されているが、各種図面の作成時に、図面記載情報の不整合が発生したり、BIMで設計した場合でも、建築確認申請用の2次元図面を作成、出力しなければならないなどの課題があった。

 テンプレートを用いたBIMデータによる事前相談では、単一のモデルから複数図面を自動的に作成するため、各種図面間の整合性が維持でき、審査の品質と効率の向上が図れるとともに、設計者の側でも、わざわざ申請用の2次元図面を作る必要がなくなり、作業負担が大幅に軽減できる。

 ◇BIMデータを使用した申請の流れ(概略)

 ・事前相談時に申請書とともにBIMデータを確認検査機関に提出+必要な修正を経て受理。

 ・確認検査機関は申請書およびBIMデータを基に事前相談を実施。

 ・申請者および設計者が確認検査機関に提出した申請書と各種図面に電子署名。

 ・申請を受け付け後、適合が確認できた場合、確認済証が交付。

 ◇テンプレート提供サイト

 ・「Autodesk App Store」(オートデスク・アップ・ストア):https://apps.autodesk.com/ja

 ◇テンプレートを使用したBIM確認申請マニュアル提供サイト

 ・住宅性能評価センター:http://www.seinouhyouka.co.jp/

 ・建築知識研究所:https://freedomlab.jp/bimlibrary

 〈アーキネットジャパン事務局〉(毎週火・木曜日掲載)

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