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西松建設、タグチ工業/高速ずり搬出システム開発/1次搬出時間を最大30%短縮  [2017年6月9日3面]

スライド式テールピース台車のスライド状況

 西松建設は8日、山岳トンネル工事での連続ベルトコンベヤーによるずり出し作業を高効率化するシステムを、タグチ工業(福岡市博多区、田口一生社長)と共同開発したと発表した。移動式防護バルーンで発破時の飛び石から自走式クラッシャーを守る。切羽とクラッシャーを可能な限り近づけてずりの一次運搬距離を縮め、さらにテールピース台車の一部をスライドさせ切羽の進行に合わせてクラッシャーを前進させるこで、切羽とクラッシャーの間隔を一定に保つ。ずり搬出時間が従来に比べ最大30%程度短縮でき、高速施工を可能にする。
 長距離山岳トンネル工事では、高速掘進を目的として連続ベルコンシステムによるずり搬出を採用するケースが多い。システムの先端設備となるクラッシャーは、発破時の飛び石などによる損傷を避けるため、切羽から50~60メートル程度離して配置する必要がある。
 掘削の進行に応じて、ベルコンを伸ばすことも必要になる。延伸作業は効率面から通常1週間ごとに行われるが、切羽とクラッシャーとの距離が90メートル程度にまで広がるケースもあり、この間のずり運搬時間の長さが掘進速度低下の一因になっている。
 「高速ずり搬出システム」は、移動式発破防護バルーンと自走式クラッシャー、スライド式テールピース台車で構成。発破作業時に移動式発破防護バルーンを切羽付近に設置して飛び石や粉じんを防ぐことで、切羽とクラッシャーとの距離を30メートル程度に短縮する。
 さらに掘削の進展に合わせてスライド式テールピース台車のスライド部を延伸することで、ベルコンを延伸しなくても自走式クラッシャーを切羽に追従させることができる。テールピース台車のスライド部は最大で15メートル伸ばせる。スライド部とクラッシャーの重複区間の長さを調整すると、自走式クラッシャーは最大で20メートル程度前進する。
 これにより、ベルコンの延伸作業を従来通り1週間ごとに行っても、切羽とクラッシャーの距離が常に30~40メートルに保て、ずり搬出時間は、従来より30%程度削減できると見込む。
 同システムは、鉄道建設・運輸施設整備支援機構九州新幹線建設局発注の「久山トンネル(西)他工事」(長崎県諫早市など)に導入し、ずり搬出時間の削減効果を検証中。現場適用を通してシステムの改良を図り、他の長距離山岳トンネル現場にも積極的に展開する方針だ。

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