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オリコンサル、静岡県焼津市ら/統合型公共施設DB稼働/公共建築の管理・更新で  [2017年7月4日3面]

統合型DBの稼働開始で握手する野崎秀則オリエンタルコンサルタンツ社長〈左〉と中野市長(中央)

 静岡県焼津市、オリエンタルコンサルタンツ、名古屋工業大大学院の秀島栄三教授の3者は3日、焼津市が保有する施設の情報を一元管理し、更新や再編計画の作成までを効率的に行える「統合型公共施設データベース(DB)」の運用を建物系公共施設で始めたと発表した。施設実態調査に基づくデータ更新、公共施設カルテ・白書の作成に要する時間や人材を従来の半分に短縮でき、行政コストの大幅な削減につながる。
 3者は、14年度に焼津市が保有する全施設(建物、土地、道路、河川、公園、上・下水道、港湾施設)で活用可能な統合型公共施設DBの開発に着手。15、16年度に施設実態調査に基づく部分的なデータ更新を行え、施設評価とカルテ、公共施設白書までを自動更新し、LCC(ライフサイクルコスト)算出機能や再編検討機能で統廃合計画立案までを支援するシステムを開発するとともに、全施設の構造や竣工年などの諸元(基礎情報)をDBにほぼ登録した。
 17年度に運用を開始した建物系公共施設は、焼津市が抱える全366施設(868棟)の基礎情報が登録済みで、このほかに施設(棟)ごとの保全・更新・再編などの判断に必要となる市民の利用状況やエネルギー消費、防災面、LCC、劣化調査、バリアフリーなどに関する合計391項目と、各棟の設備情報(部品名称、メーカー名、設置年、仕様など13項目)が登録されている。
 今後、詳細な登録データとLCC算出機能を使い、各棟の部位単位(屋根、外壁、建具、内装など)でより実態に近い修繕時期や費用を算出し、市の長期財政計画作成を支援するとともに、五つの評価指標(劣化度、耐震性、バリアフリー、利用状況、経費状況)を使って類似施設群を5段階で評価。位置情報と組み合わせて将来の施設再編の検討に役立てる。
 3日に市役所で記者会見した中野弘道市長は「財政状況が厳しい中、DBは老朽化した施設の計画的で効率的な保全や施設再編に寄与する」と期待感を示した。野崎秀則オリエンタルコンサルタンツ社長は「土地利用状況やインフラデータのさらなる強化を図り、将来の防災計画やコンパクトシティー形成に向けた検討に活用できるようにしたい」と述べた。
 焼津市は、昨年度から試験運用している道路維持管理を効率化するための支援ツールの成果も公表。住民からの修繕要望に対し、地図情報とスマートフォンなどを活用して写真、現場状況などを把握した結果、迅速な対応が可能になったとし、年間の維持管理に要する時間を1500時間から750時間に縮減できると試算した。今後、本格運用を目指す。

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