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高速道路3社/ICT土工を積極展開/実施要領作成、独自基準設定し試行へ  [2017年7月6日4面]

大型土工工事を中心にICT施工の普及拡大に取り組む(本文とは関係ありません)

 東日本、中日本、西日本の高速道路会社3社は、大規模な土工工事を中心にICT(情報通信技術)を積極活用する。建設現場の生産性向上策i-Constructionの一環で先行して取り組む国土交通省の基準類などをベースにした「ICTを活用した土工工事の実施要領(案)」を作成済み。高速道路の土工工事の特徴などを踏まえて一部の作業項目で独自規定を盛り込んだ。本年度に新規発注する工事のほか、発注済み案件でも受注者と調整しながら試行的に順次導入していく方針だ。
 土工工事へのICT活用ではドローン(小型無人機)を使った3次元(3D)起工測量、3D設計データ作成、ICT建機による施工、3D出来形管理などの施工管理、3Dデータの納品といった工事プロセスの各段階でICTを全面的に導入する。
 3社がまとめた実施要領では、ICTを活用した出来形計測と出来高算出、ICT建機による施工など、ICT土工を効率的、確実に実施するための取り組み事項や基準類などを明示している。
 出来形基準については国交省が示した15基準に基づいているが、一部適用できない項目で独自基準を設定。例えば出来形評価の点群(1点=1メートル×1メートル以内)の基準では本線のり肩・のり尻付近の形が明確に示せないことから、保護路肩を含めたのり肩・のり尻までの幅員(較差基準値ゼロ~150ミリ)を設けた。
 切り土や盛り土部では植栽した草木の繁茂などによって仕上がり面の計測が困難な場合があるため、のり面の勾配評価にも独自基準(プラスマイナス10%)を設定した。
 岩線計測について国交省側は3D計測を全面的に適用しているが、3社側は岩線の区分が困難で計測回数が多くなることなどを踏まえ、ドローンやレーザースキャナー(LS)による計測は実施しないとした。
 ICT土工のモデル工事では、受発注者が実施要領に基づいて現場の生産性向上に取り組む。西日本高速会社は新規発注工事で土工量に応じて活用方式(活用指定、活用希望〈i型〉、同〈ii型〉)を分類し、17年度は15件を発注する予定。うち4件はICT活用指定方式を採用する。
 中日本高速会社は建設の新規発注工事が予定されていないため、発注済み工事を対象に展開する。適用工事は8件(4月28日時点)。このほか実施に向けて協議中の案件があり、受注者側との調整が整い次第、ICT施工を実施していく。
 東日本高速会社もICT施工を試行導入する土工工事の洗い出しを進める。関東支社が発注済みの「横浜環状南線釜利谷ジャンクション工事」(施工者=熊谷組)での実施を決めた。担当者は「今夏をめどにICT施工を行うモデル工事を固め、生産性向上の取り組みを拡大していきたい」と話している。

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