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竹中工務店/軟弱地盤水平力低減工法を超高層建築物に初適用/破砕用重機活用  [2017年7月10日3面]

ソイルクラベット工法の概要図

 竹中工務店は、軟弱地盤の改良技術と組み合わせることで、水平力への抵抗力を高める同社の独自技術「ソイルクラベット工法」を超高層建築物に初めて適用した。基礎スラブなどと地盤改良体の間に凹凸を設けて摩擦抵抗を増大させることで水平力の一部を改良体に負担させ、杭の耐震性を高める技術。同工法を採用した「ささしまライブ24地区グローバルゲート」(名古屋市中村区)では異なる形式を組み合わせた基礎の構築(異種基礎)が可能となり、基礎工事コストを30%程度削減した。
 同工法は、同社が液状化が想定される軟弱地盤の改良技術として展開している「TOFT工法」と組み合わせて活用する。格子状に配置された地盤改良体頭部を凹凸にはつり、この上にコンクリートを打設して基礎スラブや基礎梁と凹凸状にかみ合わせることで摩擦抵抗を増大させ、地震時の水平力の一部を地盤改良体に負担させる。これによって杭に作用する水平力が低減するため、杭径の縮小や杭の耐震安全性向上につながる。
 12年に日本建築センターのBCJ評定を受け実用化して以来、これまで9件の採用実績があるが、従来は人力で行っていた改良体のはつりを、破砕用重機でできるようになったことで、大規模構造物への適用も可能になった。
 今回適用したささしまライブ24地区グローバルゲートは、名古屋プリンスホテルスカイタワー(高さ約170メートル)、大和ハウス名古屋ビル(約88メートル)の二つの高層棟とその間をつなぐ低層棟が地下で一体化された構造。基礎構造は、建物重量が大きい名古屋プリンスホテルスカイタワーだけは杭基礎が必要になるが、従来工法だと、地震時の横揺れで他の2棟との間にねじれが生じないよう全体を杭基礎で構築することになる。
 今回は、基礎全体にTOFT工法を適用し、低層部にもソイルクラベット工法を採用して水平力への抵抗力を高めたことで、名古屋プリンスホテルスカイタワーはパイルド・ラフト基礎(直接基礎+杭基礎)、残る2棟は直接基礎という異種基礎による地下の構築が可能になった。
 同社は「東京、大阪、名古屋は地下水位が高く、工法の適用性が高い」として、今後、3都市を中心に軟弱地盤で同工法を積極的に展開する方針だ。

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