論説・コラム

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回転窓/「線状降水帯」の怖さ  [2017年7月11日1面]

 自然科学の専門用語には、言葉自体は無味乾燥で何の変哲もないのに極めて恐ろしい現象を意味するものがしばしばある。近年よく聞く「線状降水帯」という気象用語もそんな言葉の一つと思われる▼次々発生する積乱雲が帯状に連なり、同じ地域に長時間、猛烈な雨を降らせる。九州北部の豪雨災害の原因がこの線状降水帯だと気象庁が分析している。暖かく湿った空気の流れ方、地形、上空の寒気…とさまざまな条件がそろうと積乱雲の帯が居座り続けることになるらしい▼気象庁の雨雲レーダーの画像では、濃い赤色の帯が福岡県朝倉市の辺りにしつこくまとわりつく不気味な様子がはっきり見て取れた。発生場所や時間の予測は今の技術では困難というから、誠に厄介というほかない▼現地では大量の泥と流木を前に関係者が懸命の救助作業を続けている。遺体が海まで押し流された人もいると聞き、その痛ましさに言葉を失う。ともあれ、被災された方にお見舞い申し上げる▼本来、こんな機会は無いに越したことはないが、地元建設業者の出番である。二次災害の危険もあろう。復旧作業は安全を専一にと願いたい。

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