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建材・家具ー木質製品に熱気/製造各社、相次ぎ新製品投入/東京五輪や庁舎改築追い風  [2017年8月3日1面]

コクヨが販売しているバウンダリーシリーズ(カウンター)の設置例

集成材を使った箱状のユニットを置くだけで休憩所などを簡単に作れる大建工業の「ウッドキューブ」

 政府の働き方改革を受け、オフィスの環境改善に投資する企業が増える中、建材・家具製造各社が木の温かみや癒し効果を打ち出した木質製品の販売を強化している。2020年東京五輪開催に向けたホテル建設や、合併特例債の発行期限切れを前にした庁舎改築の増加なども市場拡大の追い風。各社は新製品を相次ぎ投入し、熱のこもった販売競争を展開している。
 「合併特例債の起債期限が迫っている地方自治体が、地域産材を多用した新庁舎を建設する動きが顕著になっている」。
 オフィス家具や事務機器を扱うコクヨのファニチャー事業本部の営業担当者は、県や市などが木製の家具や内装を取り入れた新庁舎を建設する動きをビジネス・チャンスと見て、木質製品を積極的に売り込む。
 同社が昨年夏に発売した「バウンダリー」シリーズは、木製のカウンターやテーブル、棚など5製品で構成。「無機質な職場を、人が集まるカフェのような空間にする」を売り文句に、オフィスや公共施設などに展開中だ。天然木を使った折りたためるテーブル「ウッドチルト」の売れ行きも好調という。
 同社の営業担当者は「木質家具は高い品質と耐久性を確保し、厳格なJIS規格をクリアしなければ販売できない。このため金属と組み合わせたり、金属を成型板として使ったりして製品の強度を高めている」と話す。
 大建工業もオフィスや公共施設など非住宅市場に照準を合わせ、木製の家具や、室内に別の小空間を構築できるパネル・ユニットを積極投入する。
 「ウッドキューブ」は、ヒノキやスギなどの集成材を使った柱と梁で構成する箱状のユニットを室内に置くだけで、休憩所や遊び場などの空間を容易に作れる。床に打ち付ける必要がなく、2メートル大の複数のユニットを横に並べれば多様な用途に対応できる。同社広報部の担当者は「東京五輪開催に向けたホテルの建設ラッシュなどで職人が足りず、省施工の製品が売れている」と指摘する。
 イトーキも内装工事が不要な木質フレーム・システム「オクタゴナル」の販売促進に力を入れている。柱の断面が八角形をしており、8方向に梁を伸ばせる点が大きな特徴。店舗用に展開しているが、職場環境改善の需要が旺盛なことから、来年、新たにオフィス向け製品を投入するという。
 オカムラも小規模オフィス向けの「シェアードスペース」や、研究所に納める木製実験台「ポプラ」など多様な木質製品を取りそろえてアピール。7月には、千葉県流山市と共同で、同社の上下昇降デスク「スイフト」などを用いた動作実験も始めた。市職員に同社の家具を使ってもらい、使用感や要望を製品開発にきめ細かく反映させる試みだ。
 職場環境の改善や生産性の向上に寄与する製品が強く求められる中、他社に一歩でも差を付けて売り上げを伸ばそうと、各社とも開発体制を強化している。

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