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Jパワーら/ドローン点検技術の開発着手/山間部など適用範囲拡大、19年度導入へ  [2017年8月22日4面]

新システムを用いたドローンによる電力設備点検のイメージ

 電源開発(Jパワー)は山間部などの厳しい環境下で、ドローン(小型無人機)を用いて電力設備を効率よく点検できる技術を開発する。このほど情報通信研究機構(NICT)と「ドローンを活用した電力設備点検のための無線伝送システムの共同研究」を進める契約を結んだ。NICTの無線伝送技術を活用し、山間部の点検作業での実用性・有効性などを検証し、19年度の実導入を目指す。
 ドローンを運航する際、操縦者とドローンの間に山や樹木などの障害物があると、電波が弱くなったり、途切れたりするため、ドローンの制御や状態監視ができない。通常は操縦者が目視可能な範囲でドローンを運航することになる。
 こうした現状を踏まえ、Jパワーらは山中に広域にわたって設置されている送電線などの電力設備を、ドローンで効率的に点検できるシステムの構築を進める。
 NICTが開発を進めているマルチホップ中継制御通信システム「タフ・ワイヤレス」を活用する。同システムでは通信料金がかからず、低コストで比較的長距離の通信ができ、免許不要な周波数の一つである920メガヘルツ帯を使用。地上設置または別のドローンに搭載された中継局(最大2台まで)を介して、バケツリレーのように通信信号をつないでドローンの制御(コマンド送信)と状態監視(位置や高度、姿勢などのテレメトリ受信)を実施。直接電波が届かないエリア(見通し外)でのドローン運航を可能とする。
 操縦者側でコマンド(指示・命令)を送信してからドローンに到達するまでの時間は0・06秒程度と非常に短い。ドローンの移動時に中継経路が途中で切り替わっても通信信号が途切れず、連続して制御と状態監視が行える。
 共同研究では、操縦者の目視外で電波が直接届かない環境下でも、別のドローンを無線中継用として飛行させながら、見通し外のドローンとの通信を確保し、航行の安全性を高めることを目標に掲げる。NICTの無線伝送技術を、Jパワーが開発する電力設備点検用ドローンに適用。ドローンを見通し外で運航する際の無線中継方法、飛行ルートの選定、運航条件・運航制約の検討、ドローンの運用方法、コマンド・テレメトリの通信品質などの検証・評価を行う。
 ドローン操縦者は足場の悪い山中を移動せずに広範囲の電力設備を点検でき、作業効率の大幅な改善が期待できる。

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