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鹿島/トンネル覆工用高流動コンクリート開発/締め固め不要、高品質を実現  [2017年10月3日3面]

点検窓からバイブレーターで締め固める作業が不要となる

 鹿島は2日、トンネル覆工用の新しい高流動コンクリートを開発したと発表した。高い自己充てん性を備え、締め固め作業が要らない。覆工コンクリートの打ち込み作業を省力化すると同時に、締め固め不足に起因する品質低下の懸念も解消する。岩手県釜石市で施工中の「国道45号唐丹第3トンネル工事」(発注者=国土交通省東北地方整備局)に初適用し、生産性の向上と高品質を実現した。
 開発したトンネル覆工用高流動コンクリートは、スランプフローを一般的な高流動コンクリートよりも小さい500~600ミリに設定した。無筋または単鉄筋程度の構造で流動しやすく、充てんが容易なほか、移動式型枠(セントル)への負荷も小さい。土木学会の「高流動コンクリートの配合設計・施工指針(2012年版)」に示される自己充てん性の「ランク3」に該当する。
 コンクリートの収縮ひび割れの発生リスクを低減するため、単位セメント量を1立方メートル当たり350キロ以下にする。流動性を確保するため、増粘成分一液型高性能AE減水剤を使うが、その添加量を最適化し、適切なコンクリート性能と配合バランスを見いだした。
 その結果、従来の高流動コンクリートの課題とされてきたコストを中流動コンクリートと同程度に抑えるとともに、初期強度発現の遅延も最小限にとどめることができるという。
 唐丹第3トンネル工事では、コンクリートの打ち込みで良好な施工性と充てん性を確認した。硬化後の覆工コンクリート表面は、天端部の流動跡が非常に少なく、目立つ表面気泡などもない仕上がりとなった。
 自己充てん型のため、締め固め不足に起因するひび割れや欠けなどが抑制され、施工目地部に発生が懸念される浮きや剥離・剥落も解消した。コンクリート表層品質の評価指標となる透気試験の結果、覆工用中流動コンクリートと同じ評価の「良」になることを確認している。
 トンネル覆工コンクリートの施工では、スランプ15センチ程度のコンクリートをセントル内の30センチ程度の狭い空間に打ち込み、バイブレーターを使って人力による締め固めを行うのが一般的。特に天端部の作業は難しく、締め固めが不十分だと、覆工背面での空隙(くうげき)の発生やひび割れなど初期欠陥が発生するケースがあり、課題となっている。

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