論説・コラム

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回転窓/土木史的な視点の大切さ  [2017年10月4日1面]

 著名な文学者が鎌倉時代の文学作品と史実について語る講演会を聞いたことがある。多くの聴講者で埋め尽くされた会場の熱気に圧倒され、近年の〈歴史ブーム〉を垣間見る思いがした▼この講演会と比べるつもりはないが、先月開かれた土木学会の第3回「土木史サロン」も、なかなか聞き応えのある内容だった。古市公威や青山士など明治・大正・昭和の時代に活躍した「近代土木の礎を築いたパイオニア」たちにスポットを当て、その人柄を伝えるエピソードなども披露された▼フランスに留学中、高熱を押して大学に行こうとするのを下宿先の婦人に止められた古市は、「自分が1日休めば、日本の近代化が1日遅れる」と話したという。近代土木史を代表する優れた工学者がどれだけ高い志を持っていたのかがよく分かる▼土木史サロンの議論で一つのテーマになったのが、土木史の重要性をどう伝えていくか。大学の土木系学科でも講義は少なく、こうしたことも注目度が決して高いとは言えない理由となっているようだ▼ブームに沸く必要はないが、変化の激しい時代だからこそ、土木史的な視点を大切にしたい。

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