行政・団体

このエントリーをはてなブックマークに追加 文字サイズ 

衆院選、10月22日投開票/公共事業、安定投資か見直しか/各党スタンスに違い  [2017年10月11日1面]

 第48回衆院選が10日公示された。22日投開票される。安倍政権の経済政策「アベノミクス」の成果や19年10月の消費税率引き上げなどが争点となる選挙だが、建設業界の視点で各党の公約を見ると、公共事業をめぐるスタンスも大きく異なる。防災・減災も視野に計画的な投資で成長につなげたい自民、公明両党に対し、希望の党などは消費増税の前に公共事業などの歳出削減の徹底を訴える。
 自民党は安定的・持続的な見通しを持って計画的に必要な公共投資を実施すると主張。改正公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)などに基づく取り組みや働き方改革の推進による建設産業の担い手確保・育成にも言及した。
 公明党はストック効果の高い社会資本の整備に戦略的に取り組むと主張。社会インフラの長寿命化・老朽化対策を強力に推進し、内需や雇用創出につなげるとした。
 希望の党は金融緩和と財政出動に過度に依存せず、民間活力を引き出す「ユリノミクス」を提案。19年10月の消費税引き上げを「凍結」と主張し、増税の前に公共事業などの歳出削減を徹底するとした。
 日本維新の会は「身を切る改革」で財源を生み出すとし、「公共工事の拡大ではなく日本の競争力を高める徹底した競争施策の実施」などを打ち出した。
 立憲民主党は公共投資に対するスタンスを政策パンフレットで明確に示していないが、東日本大震災を党の「原点」と位置付け、被災地再生に向けた取り組みの一層の強化と全国的な災害対策の拡充を主張した。
 社民党は財源確保に向けて「不要不急の大規模公共工事の中止」を訴え、共産党は「無駄な大型開発にメスを入れる」との姿勢で選挙戦に臨む。
 各党の公約で表現が違っても共通するのは、東日本大震災・熊本地震の復興や、防災・減災対策の強化だ。自民は国土強靱(きょうじん)化基本法を踏まえて事前防災・減災、老朽化対策を強力に推進すると主張。公明は防災・減災対策に関するICT(情報通信技術)活用や研究開発を強化するとした。
 維新はハード偏重からソフト重視の復興支援策への転換を主張。社民は激甚災害の指定の迅速化と「災害対応一括交付金」の制度化を言及した。共産は土石流発生や堤防決壊、液状化被害などの危険箇所の点検と対策を進めるとした。
 《各党の建設関係の主な公約》
 ■自民
 △国土強靱化基本法に基づく事前防災・減災、老朽化対策の強力推進△安定的・持続的な見通しを持った計画的な公共投資△ストック効果の高い事業への選択と集中の推進
 ■公明
 △復興・災害対策の強化△社会インフラの長寿命化・老朽化対策の強力推進△ICTを全面的に活用し建設現場の生産性向上を図るi-Constructionの推進
 ■希望
 △不要不急のインフラ整備の徹底見直し△20世紀の人口増大を背景とした拡張型の公共投資を改め、21世紀の人口減少時代を前提に維持修繕型へと公共投資のあり方の抜本的見直し
 ■維新
 △中小企業対策で、国の出先機関の発注する公共工事では当該地域の中小零細企業の受注割合は5割程度をめどに△巨大なコンクリート防潮堤に代表されるハード偏重からソフト重視の復興支援策へ転換
 ■立憲民主
 △全国的な災害対策の拡充・地域の声に応える支援の実施△地域の自治体と住民の自主的な取り組みを支援する一括交付金の復活
 ■社民
 △財源確保へ不要不急の大規模公共工事の中止△復興予算の無駄遣いの一掃と、被災地が真に必要とする事業に予算・資材・人材を迅速・柔軟に充当できる制度に改善
 ■共産
 △大型開発中心の公共事業を生活密着・安全対策優先に切り替え△国や自治体の発注事業で賃金や労働条件の基準を定める公契約法・条例を制定

この記事へコメント

メールアドレスが公開されることはありません。

中小企業の事業性を向上させる税理士の経営支援
身近な専門家である税理士の支援を受け、中...続きを読む
DVD 道路工事の労働災害・公衆災害
安全教育用DVD「つくる!安全現場の一年...続きを読む
国際標準型アセットマネジメントの方法
インフラ資産のアセットマネジメント全体の...続きを読む
DVD 新版 つくる!安全現場の1年
「サイバーセキュリティ月間」の新コンテン...続きを読む
タイムライン―日本の防災対策が変わる
風水害などの防災対策として全国の地方自治...続きを読む