論説・コラム

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回転窓/味のある政治家の引退  [2017年10月17日1面]

 昨今は政治家がおしなべて小粒になったせいか、選挙になると、出馬する候補者より引退するベテラン議員の「味わい」深さが目立つ。今回の衆院選に出馬せず、政界引退を先に表明した亀井静香氏も、その典型といえるだろう▼警察官僚出身だが、橋本龍太郎内閣の建設相として建設行政にも大きな足跡を残した。1996年11月から1年足らずの在任期間に実行したのが、ダム事業の見直し、大都市の容積率規制緩和、河川改修の近自然工法への転換、公共工事のコスト縮減などの施策▼どれもこれも今に続く重要施策である。省内の優秀なスタッフや部下の存在もあったろうが、その先見性と決断力・実行力に改めて驚かされる▼在任中にインタビューする機会もあった。失礼ながらちょっと愛嬌(あいきょう)もあるいかつい顔。記者のどんな質問にも泰然自若。役人の作る想定問答など一切使わず、時に身ぶり手ぶりを交え熱く語る姿が印象に残っている▼「今の政治状況で、一緒にやっていく相棒が見つかりそうにない」が引退の弁。今の世の中を「弱肉強食」と憂える言葉も。「政治家らしい政治家」の何とも寂しい退場劇である。

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