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鹿島/ダム用スライド型枠の全自動化に成功/幅15メートル、作業時間を大幅短縮  [2017年11月30日1面]

ダム堤体に設置された自動スライド型枠

 鹿島は29日、ダムなどの工事現場で使用する幅が15メートルあるコンクリート型枠の一連の作業を全自動化したと発表した。コンクリート打設後の脱型から次の打設場所へのスライド、型枠のセットまでを、タブレット端末の操作だけで行えるようにした。従来に比べ作業時間を短縮できる上、型枠作業のための足場が常に躯体に固定されているため、作業の安全性も高まる。
 これまでは、ダムなどの大型構造物を施工する際、コンクリート打設作業には、クレーンを使い、型枠を上部にスライドさせて建て込む作業を行っていた。だが、安全面のリスクが高いのに加え、とび工や溶接工など多くの技能労働者を確保する必要もあった。
 こうした問題を解決するため、同社は5月に、型枠メーカーのドカジャパン(千葉県流山市)と共同で、幅15メートルのコンクリート型枠を自動でスライドさせるシステムを開発。この時点では、大型鋼製型枠(ダムフォーム)のスライドだけが自動化されたが、脱型など一部に人力作業が必要で、さらなる効率化を進めてきた。
 今回開発した全自動化システムは、コンクリートの打設完了後、タブレット端末から脱型・水平移動を指示し、次の打設場所までレールを先行スライドさせ、型枠をレールに沿わせて上部に移動させる。その後、タブレット端末からの操作で型枠の位置を数ミリ単位で調整し、すぐにコンクリート打設に移れるようにした。
 幅15メートル、高さ3メートルのコンクリート打設を行う場合、すべてを人の手に頼る従来工法では技能者5人、作業時間280分を要したが、全自動化システムを使うと、作業員1人でも180分で一連の型枠作業が完了したという。
 同システムは、北海道三笠市で施工している「新桂沢ダム堤体建設第1期工事」(発注・国土交通省北海道開発局札幌建設開発部、工期16年8月~20年3月)の堤体コンクリート工事に適用し、有用性を確認した。
 同社は、18年春ごろをめどに、型枠移動時に毎回行っている測量も含めた幅60メートルの全自動スライド型枠を導入することを検討しているという。今後も自動化施工の技術開発を加速させ、生産性向上の取り組みを一層活発化させる。

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