ゼネコン協力会トップに聞く

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ゼネコン協力会トップに聞く・9/大林組林友会連合会・山本正憲会長  [2017年11月28日]

 ◇ものづくりの原点は人づくり
 初代大林組社長・大林芳五郎の専属下請名義人が協力会社組織「林友会」の源流。同会が発足して今年で111年目となる。「大林組の社長は現在の白石達社長が7代目、連合会の会長も7代目。大林組と協力会は車の両輪であり、一緒に前に進むためのパートナーだ」と強調する。
 --連合会の活動の特徴は。
 「会員は現在1050社で大きな変動はない。スーパー職長制度、埼玉県八潮市にある大林組林友会教育訓練校の運営、各地区の担い手確保(採用活動支援としてのパンフレット作成など)に向けた取り組みが活動の3本柱だ」
 --スーパー職長制度は11年度にスタートした。
 「若手技能者の入職・定着率向上を目的に始まった制度で、16年度に改正された。従来のレギュラー、マイスターに加え、将来のスーパー職長を目指す40歳未満の若手職長を対象としたジュニアクラスが新設された。優秀なクレーンオペレーターの手当を上積みする新制度もできた。17年度は新たにマイスター363人を認定し、累計認定者数は1422人となった。18年度はさらに増え、430人程度を見込む」
 --大林組林友会教育訓練校を拠点に人材育成に積極的だ。
 「教育訓練校は、とび、鉄筋工、型枠大工の3コースで、対象は入社2~5年目までの協力会社社員。同校に訓練生を派遣する協力会社と、訓練修了生本人に資格取得に伴う奨励金と報奨金をそれぞれ支給する。協力会社の負担を軽減すると同時に、訓練生のモチベーションアップにつなげるのが狙いだ。スーパー職長になるまでのフォローアップも行い、担い手の育成に一段と力を入れる」
 --働き方改革に生産性向上が欠かせない。
 「生産性を高めるためにも、人材育成が必要だ。現場にロボットやICT(情報通信技術)の導入が進んでも、ものづくりの原点は『人』だ。良質な建物をつくるためにも人を育てないといけない。省力化・短期化の表彰制度を設け、一昨年から取り組んでいる」
 --多能工の育成にも取り組んでいる。
 「大林組の大阪機械工場に、準多能工を育成する訓練施設を造ってもらい、ALC工、軽鉄ボード工を養成している。狙いは仕事量の平準化だ。躯体が終われば仕上げ工事に入っていくが、波がある。仕事が一段落するとびや大工でもALCや軽鉄ボード工事を手伝えるようにする。正式には本職ではないため、多能工ではなく準多能工だ」
 --次代を担う若手にメッセージを。
 「ものづくりの原点は人づくりで、ものづくりは文化だ。これからたくさんの若い人に入職してもらい、ものづくりの楽しさを知ってほしい。そして、親になったら子どもたちに、お父さん、お母さんが造ったと言ってほしい。魅力を伝えるPR活動も必要だ。行政、元請、下請、三位一体で取り組んでいきたい」。
 (やまもと・まさのり。山本組代表取締役)

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