BIMのその先を目指して

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BIMのその先を目指して・33/樋口一希/土地活用事業化支援システム・下  [2017年12月14日]

設定した間口・奥行きのマトリックス表(ユニット計画)から住戸を選択配置する例。渡り廊下に角度をつけて住戸を配置するパターン「I型Plus」で自動生成

 コンピュータシステム研究所(東京都新宿区)が市場供給を開始した収支計算のシミュレーションを可能にする土地活用事業化支援システム「ROOK2」(特許第6084780号)。敷地条件から集団規定をクリアした計画建物を自動設計し、コストを自動積算、根拠のある見積もりをベースに事業計画書を短時間で作成する機能を深掘りする。

 □マスター登録した間口・奥行きのマトリックス表に基づき住戸を配置することで建物を自動設計□

 土地活用事業化支援システム「ROOK2」では、マスター登録した住戸を最小単位のユニットとして建築基準法を考慮しながら敷地内建物へと配置する独自の設計コンセプトを持つ。
 登録した計画敷地図に断面計画を設定すると斜線・日影規制などの集団規定を考慮した建築ボリュームを自動生成する。あらかじめ設定した間口・奥行きのマトリックス表(ユニット計画)に基づき、建築基準を考慮しながらさまざまなパターンで住戸を配置・生成できる。
 その際に階段室型、片廊下型、中廊下型などパターン化された建物タイプをテンプレートとして用いることで敷地内に自動配置し、斜線、日影規制、天空率を考慮して自動で積層していく。パターン化済みの廊下、バルコニー、階段などを手動で配置してから階層を自動で積み上げをすることも可能だ。マスター登録のための住戸、建物タイプ、テンプレートはユーザーが自由に設定できる。ここまでの一連の操作が敷地条件に基づき建物を設計する自動化プロセスだ。
 合わせて未消化の容積を最大限活用することで有効的な土地活用を提案する「建物編集」、部屋から避難階段までの距離を確認する「避難距離計算」、窓先空地や採光率がクリアしているかの「窓先空地・有効採光率チェック」、バルコニー、階段、エントランスから敷地を通って道路に出るまでの避難経路が確保されているかの「避難経路チェック」など豊富な設計支援機能を装備している。

 □建物の拾い出しデータ+類似建物の坪単価からなる概算見積もりを基に収支シミュレーション援用□

 続いて設計した建物から拾い出したデータと事前に設定した仕様を根拠として概算見積もりを自動的に実行する。建物からは、階数・階高・構造・主用途・面積等を自動で拾い出し積算する。企画初期段階の事業予算検討として、コスト算出する場合に行う概算見積もりも可能だ。過去の類似する建物用途の坪単価を使用し、共同住宅の1住戸当たりの単価などを使用して計算もする。
 このようにして自動生成された概算見積もりに基づき、収支計画を行い、事業計画書の作成までを行う。予算計画段階では、概算見積もりを工事費として自動計上、建物・設備などの償却年数の自動計上と合わせて償却方法を設定すると、収支一覧表の年度別減価償却費欄にも反映する。設定した借入金額は収支計画にも反映され、借入金返済表・返済図が自動で作成される。
 収支シミュレーション機能も強力だ。資金・家賃収入・借入金返済などの条件を変えて3パターンのプランで収支シミュレーションが可能。予算・賃貸計画を入力するだけで、最大40年の収支計算を実行、多彩な表やグラフで出力する。
 税金計算でも税軽減条件を的確に判断し、欠損金の繰り越しによる控除も自動計算した上でシミュレーションする。当該プロジェクトを行う場合と行わない場合については、10年間にわたる納税額の比較を行い、事業開始前後の納税額の比較も可能だ。
 ここに至る一連の機能によって土地の利用価値を最大化し、事業計画の最適化に寄与する事業計画書を短時間で作成する。
 〈アーキネットジャパン事務局〉(毎週木曜日掲載)

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