論説・コラム

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2018新年号/全建協連×東京モード学園/ユニフォームデザインプロ  [2018年1月1日4面]

男性部門最優秀賞・森美哉子さんの作品

女性部門最優秀賞・鈴木茜理さんの作品

森美哉子さん

鈴木茜理さん

男性部門優秀賞・荒木絵利加さんの作品

男性部門優秀賞・唯野礼菜さんの作品

女性部門優秀賞・榊莉奈さんの作品

女性部門優秀賞・石神りささんの作品

 わくわくする建設業を目指す-。全国建設業協同組合連合会(全建協連、青柳剛会長)と、ファッション・メーク・デザインの専門学校「東京モード学園」がデザインの力で建設業のイメージアップを目指す「ユニフォームデザインプロジェクト」を進めている。同校の学生が考案したデザインを実際の作業着に仕立てる。建設業とファッション業の異色のコラボレーションに双方の期待は大きい。
 「安全で作業しやすいのはもちろん、おしゃれな作業着を着れば一層楽しく働いていただける」。青柳会長はプロジェクトの実施に踏み切った胸の内をそう明かす。将来の見通しを示した上で仕事のやりがいを実感してもらい、「入ってよかったと思ってもらえる建設業」を目指す必要があると考えている。生産労働人口が減少する中、「働き方改革」によって若者の入職を促そうという産業は建設業だけではない。人材獲得の成否が産業の将来を左右する。
 「外に目を向け、さまざまな組織とタイアップし、若い担い手を確保するためにできることは何でも進めていかなければならない」と青柳会長。若者に身近なファッションの分野から建設業のイメージアップに挑んだ。
 東京モード学園には、ファッションやデザインなどにこだわりのある若者が多く集う。これまでも企業とタイアップし、服飾デザインを実践的に学ぶ授業を行ってきている。「社会に出れば、企業やブランドのイメージという制約の中でデザインの仕事をすることになる」(市川恵己担当教諭)ためだ。
 「人のためのデザインを学ぶ絶好の機会」と捉え、協力要請を快諾。学生には、自由な発想でデザインを考案してもらいつつも、▽機能性▽現場での視認性向上▽作業員の意欲向上につながること-などを求めた。
 集まったデザインは497作品。男性・女性部門の最優秀賞と優秀賞2点(いずれもファッションデザイン学科)をそれぞれ選定しており、計6作品のデザインをベースにミドリ安全が試作品の製作に入っている。お披露目は2月15日。青柳会長は、「わくわくする建設業を目指したい。出来上がるのが楽しみ」と、建設業への期待も込めて学生がデザインしたユニフォームの完成を心待ちにしている。
 □ユニフォームデザインに込めた思いは□
 最優秀賞に輝いたのはともにファッションデザイン学科2年の森美哉子さん(男性部門)と鈴木茜理さん(女性部門)。二人にデザインに込めた思いや建設業のイメージなどを聞いた。
 --作品のコンセプトや特徴は。
 森さん レーシングスーツをテーマに、肩や脇の切り替えでスポーティーでかっこいいイメージを表現しました。どの世代にも似合うベージュと黒を基調に、街に出ても違和感がないよう上下の色を変えました。感電を防ごうと、上着の中心のファスナーのところに布を重ねる比翼開きを採用し、金属が露出しないようにしています。実用性や機能性に配慮しながらおしゃれな作業着をデザインするのは難しそうだなと思いましたが、つなぎを着て溶接や電動ドライバーを使った経験から必要な機能を考えました。
 鈴木さん かわいくて派手なデザインを作ることが多かったのですが、毎日着る作業着なのでシンプルで着やすいデザインを心掛けました。私が左利きで不便に感じることが多いため、左右非対称のアシンメトリーをデザインに取り入れました。赤を主体に明るさを演出すると同時に、ポケットの位置に黒を配色し、女性らしいシルエットを引き立てています。
 --どのような思いを込めましたか。
 森さん おしゃれな作業着をきっかけに、若者が建設業に興味を持ってくれるとうれしいと考えました。
 鈴木さん 制服のデザインで進学先を決める女子学生が多いので、機能性とデザイン性の両立にこだわりました。赤い作業着で明るく元気に働いてもらいたいと期待しています。
 --建設業のイメージがどのように変われば若い入職者が増えるでしょうか。
 鈴木さん ある工事現場で朝一番に全員でラジオ体操をすると知り、好感を持ちました。現場の一体感や明るさを一層アピールすれば、人気が高まると思います。
 森さん 建設業はゼロから大きな建物や構造物を造り上げる素晴らしい仕事です。作業員の方々はワイルドなイメージがあるので、ひ弱なイメージの現代の若者でもできる仕事だと発信するのはどうでしょうか。
 --最後に建設業界で働く方々にメッセージをお願いします。
 森さん 私たちも建設業と同じものづくりの勉強をしているので親近感があります。デザインした作業着を着て、明るい気持ちで仕事に臨んでいただけるとうれしいです。
 鈴木さん 建設業は私たちの生活に欠かせない存在です。これからも誇りを持ってものづくりに取り組んでください。

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