工事・計画

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福島県/ロボットテストフィールド(南相馬市、浪江町)整備開始/19年度までに完成  [2018年2月14日6面]

第1弾施設として建設が始まった研究棟((c)福島県)

全体のイメージ((c)福島県)

 福島県が、福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想に基づき、南相馬市と浪江町に計画しているロボット研究開発拠点「福島ロボットテストフィールド」の建設がいよいよ始まった。第1弾施設として研究棟が着工したもので、20年3月までに計15施設が完成し、世界に類を見ない一大研究開発拠点が誕生する。18年度当初予算案には67億26百万円を盛り込んでおり、今後は滑走路や格納庫のほか、試験用のトンネルや橋梁などの整備も進める。
 ロボットテストフィールドは敷地面積が約50ヘクタール。南相馬市の復興工業団地内の東西約500メートル、南北約500メートルの敷地に「無人航空機」と「インフラ点検・災害対応」「水中・水上ロボット」「開発基盤」の4エリアを配置し、約13キロ離れた浪江町の棚塩産業団地に長距離飛行試験のための滑走路を整備する。
 開発基盤エリアに整備するのが研究棟。同フィールドの本館としての機能を持ち、建物内ではロボットの性能を評価するため、雨や風、防水、防じん、霧、温湿度、振動、電波などに対する試験を行うほか、13の研究室や200人収容の会議室を備える。規模はRC造2階建て延べ約7600平方メートル。
 無人航空機エリアには滑走路(500メートル)や緩衝ネット付き飛行場(150メートル×80メートル)、ヘリポート(20メートル×25メートル)を整備し、基本的な飛行から衝突回避、不時着、落下、長距離飛行などさまざまな試験が可能な環境をつくる。格納庫は整備室や管制室、アンテナ設置台を備え、浪江町に整備する滑走路と天候に応じて使い分け、無人航空機の実用化を推進する。ヘリポートは18年度内に開所し、滑走路など残りの施設は19年度第1四半期以降に順次完成する予定だ。
 水中・水上ロボットとインフラ点検・災害対応の両エリアは、インフラ点検と災害対応の実証試験が可能な国内唯一の試験場として整備する。水中・水上ロボットエリアは水害で冠水した市街地を再現し、ドローン(小型無人機)による情報収集や救助訓練、障害物を沈めた試験などに対応。ダムや港湾を再現した室内水槽試験棟では暗闇の中での点検・調査や操縦訓練、観測機器の性能試験ができる。20年3月までの開所を予定。
 インフラ点検・災害対応エリアには、ひび割れやボルトのゆるみ、亀裂がある鋼製の橋梁(長さ35メートル)とコンクリート製の橋梁(15メートル)、ひび割れがあるトンネル(50メートル)を再現。老朽化の確認や点検などに関する試験や訓練などに対応する。高さ30メートルのプラントも整備し、点検や機器操作に関する試験や操縦訓練を実施する。住宅やビル、信号、標識などを再現した市街地フィールドでは障害物除去や人員捜索、点検に関する訓練が可能だ。
 災害時の土砂崩壊現場を再現するがれき・土砂崩壊フィールドでは無人化施工による復旧作業やロボットによる捜索・救助などに対応する。試験用プラントは18年内に開所し、残りの施設は19年度第2四半期以降順次開所する。

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