論説・コラム

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回転窓/温かいお金  [2018年2月15日1面]

 哲学者の内山節氏が著書『怯(おび)えの時代』(新潮社)で、「冷たいお金」と「温かいお金」という考え方を披露している▼現代のシステムで利用されるほとんどのお金は、貨幣上の価値だけが考慮される「冷たいお金」。だが、大切な人への贈り物に使うお金など、人と人との関係の中で使われる貨幣には幸福感や他人を思いやる気持ちなどお金には換算できない価値が伴う▼紙幣はもちろん、最近何かと話題の仮想通貨も社会の道具としての本質は変わらない。仮想であろうとなかろうと使い手側の意識や姿勢によって、お金は冷たくもなり、温かくもなる▼技術の加速度的な進歩によって世の中はますます便利になっていく。ただ便利さを追求するあまり、大切な何かを見失ってしまうこともしばしば。そんな風潮を見越してか、内山氏は「温かいお金」を大事にしなければ「お金に振り回されるばかりになる」と説く▼もし「冷たいお金」が無限に増殖していったら、その先にはどのような社会が待ち受けているのだろう。人と人が相互のつながりを大切にして、いつも温かな気持ちで過ごせるような世の中であってほしい。

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