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飛島建設ら/耐震補強用接合部材の適用範囲を拡大/断面の状態悪くても設置可能  [2018年4月27日3面]

PCMを塗布することでDSKを安定して設置すると同時にせん断力も伝達する

 飛島建設、大本組、サンコーテクノの3社は25日、建物の補強部材を躯体に設置する際に使う高性能接合部材「ディスクシアキー(DSK)」の適用範囲を拡大したと発表した。住友大阪セメントが技術協力した。これまで適用が制限されていた一部の躯体表面や用途にも使えるようになった。
 適用範囲の拡大では、これまで設置できなかった躯体表面の状態が悪いケースに対応した。DSKは耐震補強部材を設置する際に躯体からモルタルを剥がし、部材と躯体の間に固定するように設置する。
 モルタルを剥がした後の躯体に凹凸があったり、鉄筋を覆うコンクリートのかぶりが不足して鉄筋が露出していたりすると、埋め込み深さが短いDSKは安定して設置できず、在来工法のあと施工アンカーで施工していた。
 3社は解決手段として「断面修復工法」を開発。凹凸がある躯体に、断面修復用のポリマーセメントモルタル(PCM)を重ねることで、DSKの耐力が伝達できることを確認した。
 飛島建設によると耐震補強工事で躯体からモルタルを剥がした際、躯体表面の状態が悪くてDSKの適用を断念するケースが、工事全体の1~2割ほどを占めていたという。
 建物用途の拡大では、これまでDSKが使えなかった学校や食品倉庫などにも適用できるようにした。現行の施工方法で、DSKは揮発性有機化合物(VOC)を含む有機系接着剤を使用している。学校や食品倉庫などで使用できない場合があった。環境への影響がない無機系接着剤(セメフォースミルク)を開発。さらに従来の接着剤と比較して流動性が高いため、狭小部にも簡単に注入できるようになった。
 DSKは2012年度以降、累計20万本を販売している。従来工法のあと施工アンカーの課題を克服し、埋め込み深さが短くても耐力を発揮する点や、施工時の音が小さく建物を使用しながら施工できる点などが特長だ。適用範囲の拡大を追い風に18年度は7万本の販売を目指す。

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