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シーエナジー/長野県諏訪市の病院でES事業開始/下水熱回収システム導入  [2018年5月2日3面]

マグマロックHBによる採熱設備設置状況

諏訪赤十字病院と下水採熱設備を設置した前面の道路

 中部電力の子会社・シーエナジー(名古屋市中区、佐古直樹社長)は長野県諏訪市にある病院で、身近にある再生可能エネルギーを活用したエネルギーサービス(ES)事業を開始した。諏訪赤十字病院(長野県諏訪市、病床数455床)を対象に4月から始めたES事業では、ヒートポンプの熱源として下水熱や地中熱などを活用。冷暖房に利用し年間エネルギーの約3割を賄う計画という。下水熱の回収には東亜グラウト工業が開発した管底設置型下水熱回収システム「マグマロックHB(ヒートバンド)」を導入した。
 諏訪赤十字病院は16年1月、下水熱と地中熱、空気熱、廃熱を組み合わせた省エネ効果の高い熱源エネルギー供給を提案したシーエナジーをES事業者に選定。同社は諏訪赤十字病院管理棟の新設に合わせて熱源エネルギー供給に必要な関連設備工事を進め、4月からエネルギー供給を開始した。工事では「諏訪市再生可能エネルギー等導入設置補助金」を申請し、市から補助金の交付を受けた。
 事業ではエネルギーの地産地消を強く打ち出しており、病院前の道路直下にある内径2メートルの下水道管路から熱を採取するほか、病院敷地内に豊富にある地中熱も利用。計画によると採熱量は下水熱100キロワット、地中熱200キロワット。下水道管路の採熱設備は50メートルを敷設区間として設置し、地中熱は病院敷地内に深さ100メートルのボアホール40本掘り採熱設備を設けた。
 大口径下水管用の採熱設備には、東亜グラウト工業が開発したマグマロックHBを採用。既設の中・大口径の継ぎ手部に環状のステンレススリーブなどを設置し耐震化を図る「マグマロック工法」を応用している。今回は、138本のポリエチレン製採熱パイプ(直径10ミリ)を束ねた採熱設備をステンレスリーブなどで下水道管路の底部に固定した。ステンレスリーブは1・5メートル間隔で34カ所に取り付けた。
 シーエナジーは今後、運用しながら省エネ効果やコスト、課題を確認し、最適な運転方法を確立していくとともに、下水熱など多様な再生可能エネルギーを効果的に活用したES事業の普及拡大を図る考えだ。

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