論説・コラム

建築へ/あかがねミュージアム(愛媛県新居浜市)がオープン/銅板葺きのシンボル [2015年10月23日10面]

 ◇伝統技能と最先端技術が融合/設計=日建設計JV、施工=三井住友建設JV
 1691(元禄4)年の別子銅山開坑によって繁栄した臨海工業都市の愛媛県新居浜市。「工都・新居浜」の芸術文化の創造・発信拠点となる総合文化施設・美術館「あかがねミュージアム」が7月にオープンした。構想から約40年を費やし、市民と共に創り上げた施設。新居浜市発展の礎となった「銅」の板をふんだんに使用した外観が印象的な街の新...続きを読む

回転窓/何をする1億総活躍相 [2015年10月23日1面]

 取材先で、第3次安倍改造内閣で新設された「1億総活躍担当大臣」は何をするのかと問われ、答えに窮した▼加藤勝信担当相も就任時、「具体策は走りながら固める」と話していたが、検討課題に挙げた項目は、子育て支援の充実、地方活性化、女性の活躍促進など。厚生労働相、地方創生相、女性活躍相と役割が重複し、身内の与党からも疑問が出ている▼「1億総活躍社会づくりは最初から設計図があるような簡単な課題ではない」とは...続きを読む

回転窓/女性活躍に必要なものは [2015年10月22日1面]

 自宅の近くに数年前、大型物流施設が完成した。ネット通販企業がテナントに入り、パート・アルバイトを常時募集。主婦層を中心に、地域の雇用の受け皿になっているようで、身内を含め近所で顔見知りの女性たちが数多く働いている▼物流施設開発が活発な首都圏では、同時期に同一地域で複数の施設が完成することも多い。テナント企業は労働者の確保に頭を悩ませ、施設を開発する企業も周辺地域の潜在労働力を重視する。昨今のネッ...続きを読む

One Step/東京・中央区「都心の街づくり将来像」/インバウンド重視へ [2015年10月22日4面]

 ◇町屋の伝統と共存図る
 海外からも多くの人々が訪れる東京随一の観光地の銀座や日本橋を抱える東京・中央区。築地の中央卸売市場が16年11月に江東区豊洲に移転し、臨海部の晴海地区には2020年東京五輪の選手村が整備されるなど、これから区内は大きな変化の時期を迎える。区の街づくり行政を長年にわたって担ってきた吉田不曇副区長は、「日本の中心としての区の役割を考えた場合、日本の経済規模を維持・発展させ...続きを読む

スコープ/NASA火星基地設計コンペ/建築家・曽野正之氏らのチームが優勝 [2015年10月22日12面]

 ◇3Dプリンタ-で建物自動施工
 米国が2035年ころの実現を目指す火星有人探査が現実味を帯びてきた。米航空宇宙局(NASA)はこのほど、宇宙飛行士が長期滞在できる火星基地のコンセプト設計コンペを実施し、日本人建築家2人が参加するチームを優勝者に選んだ。卓越した発想と確かな設計力に加え、3Dプリンターによる自動施工という「夢の技術」の組み合わせが可能にした壮大なプランが話題を集めている。(編集...続きを読む

スコープ/前田建設の海外展開/タイ現法、日系企業の生産拠点づくりに貢献 [2015年10月21日12面]

 前田建設が進めるグローバル戦略の一翼を担っているのが、タイの首都バンコクに拠点を置く現地法人「タイマエダコーポレーションリミテッド」。高度成長を遂げるタイ国内の建築事業を手掛けるため、1984年に設立された。以来、日系企業の進出に伴う工場建設などで実績を重ね、これまでに100社を超える取引企業があるという。昨年に設立30周年の節目を迎えたタイマエダを取材した。
 バンコクから南東へ約110キロ...続きを読む

回転窓/励ます言葉とタイミング [2015年10月21日1面]

 「頑張れ」は人を応援する時の代表的な言葉だが、安易に使ってはいけない場面もある▼例えば、目に障害のある人が出場するマラソン大会。「頑張れ」と声援を送りたくなるが、実はこれが過ぎると危険を伴うという▼視覚障害者ランナーに良い記録を出してもらいたいと、伴走者が〈頑張れ〉などと叱咤激励するのは危険だと日本盲人マラソン協会が注意を促している。過度な激励が無理を強いてしまうというのが理由。伴走者とは違うが...続きを読む

回転窓/留飲を下げるだけの政治 [2015年10月20日1面]

 〈首相、軽減税率を指示〉。先週水曜、新聞各紙の夕刊は、2017年4月の消費税率引き上げ(8%↓10%)と同時に軽減税率を導入することを検討するよう安倍晋三首相が指示したとそろって1面トップで報じた▼主要各紙の見出しは判で押したようにほぼ同じ。少し前にも似た光景が…と既視感を覚え、思い出したのが、7月にあった新国立競技場整備計画の白紙撤回。建設費膨張で国民の批判が頂点に達したのを見計らったように、...続きを読む

建設業「命」の現場で・6/第2章・住まいに明かりを/笑顔を取り戻した街で [2015年10月20日12面]

 東日本大震災後、防災集団移転促進事業で整備された宮城県岩沼市の玉浦西地区。ここでは月に1度、週末にカフェ「すまいる」が開店する。東京に住む佐藤和男がキャンピングカーで通い、コーヒーを無料で振る舞う。仮設住宅に暮らす被災者を励まそうと始めたボランティアを今も継続中で、皆が顔見知り。記者が訪ねた日も、住民らが続々と訪れ、世間話に花が咲いた。混雑してくると席を詰め、「こっちにおいでよ」と声を掛け合う。...続きを読む

インタビュー/みずほ総研・大和香織氏/訪日外国人増、迫られる宿泊施設不足対応 [2015年10月20日12面]

 ◇新規開発なら5700億円必要
 訪日外国人の増加に伴い、観光客の受け皿となる宿泊施設不足が懸念されている。みずほ総合研究所主任エコノミストの大和香織氏は「2020年に訪日外国人数が2500万人に到達した場合、宿泊施設が4・1万室不足する」と試算。不足分のすべてを新規開発で補うと仮定した場合、約5700億円が必要という。大和氏にインバウンド(訪日外国人旅行)効果の現況や宿泊施設不足への対応につ...続きを読む

回転窓/電力全面自由化のメリットは [2015年10月19日1面]

 異能の科学者と言われたニコラ・テスラ。発明王のエジソンと電力供給システムをめぐって争い、エジソンが提唱する直流式を抑えて、テスラが考案した交流式が現在の送配電システムの主流になっていることはあまり知られていない▼テスラは1943年に86歳で亡くなったが、交流電流だけではなく、ラジコンなどの無線トランスミッター、蛍光灯など数多くの発明品を世に残した。その奇抜なアイデアは他を圧倒したといわれる▼ただ...続きを読む

建築へ/ゴッホ美術館エントランスホール(蘭アムステルダム)竣工/黒川事務所が設計 [2015年10月16日10面]

 黒川紀章建築都市設計事務所が設計を手掛けた「ヴァン・ゴッホ美術館」(オランダ・アムステルダム)新館のエントランスホール(増築部)が完成した。本館を含めた美術館広場の景観に配慮しつつ、新しいエントランスとして明確なアイデンティティーを表現。新館のオリジナルデザインを尊重・維持し、新たな魅力を加えた。緩やかに湾曲したガラスの屋根と壁によるダイナミックな空間を実現している。
 1998年に竣工した新...続きを読む

回転窓/古巣での手腕に注目 [2015年10月16日1面]

 2年前、当時の太田昭宏国土交通相が建設系専門学校生に行った講演を聞いた。「今、求められているのは、薄っぺらなマネーゲームではなく、技術に裏打ちされた考え方。現場力こそが日本の底力だ」▼在任2年9カ月は歴代国交相で最長。この間、インフラ老朽化問題に真正面から取り組み、担い手3法を成立させ、公共事業予算の安定的な確保をうたった第4次社会資本整備重点計画の閣議決定も主導した。建設業界に明るい道筋を付け...続きを読む

建築へ/パークシティ大崎(東京都品川区)/にぎわう街にアートが彩り [2015年10月16日10面]

 ◇彫刻やオブジェ11作品配置/出会い演出、想像力育む
 東京都品川区のJR大崎駅北口に誕生した新しい街「パークシティ大崎」。にぎわう街に新たな魅力を与えているのが、超高層から低層まで多様なデザインの7棟の建物と広場、屋上庭園の中に点在する彫刻やオブジェなど11のアート作品群だ。作品を選んだアートディレクターの清水敏男氏は「アートは新しい街と人の出会いを円滑にし、訪れる人々の豊かな想像力を育む」...続きを読む

回転窓/心和む「虹予報」 [2015年10月15日1面]

 朝起きてカーテンを開くと、きれいな虹が見えた。そんな日は、何となく得をした気分になる▼印象に残っているのは、オーストラリアのエアーズロックで見た光景。先住民アボリジニの聖地を大事に守るかのように、七色の半円が覆っていた。「こんな姿はなかなか見られない」。そうしたガイドの言葉も加わって大満足。道中のトラブルでのいら立ちが吹き飛んだ▼滋賀県が9日から、琵琶湖周辺での「虹予報」を始めた。午後3~6時こ...続きを読む