論説・コラム

回転窓/首都機能と地方創生 [2015年9月10日1面]

 各国の政治・経済の中心地である首都。時の権力者たちの思惑も交錯しながら一国を代表する都市が形づくられてきた。日本では1603年に徳川家康が江戸に幕府を開き、明治維新での東京遷都によって、名実共に東京が首都と認知された▼開府以降、江戸に首都機能が蓄積され、その流れは現代に至る。近年は行き過ぎた東京一極集中を是正しようと、首都機能移転が政策課題に挙がる。かつて国は移転候補地として3地域を選定したが、...続きを読む

回転窓/映画に見る台湾の野球と灌漑 [2015年9月9日1面]

 野球の18歳以下(U18)ワールドカップ決勝戦が先日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で行われた。日本は惜しくも優勝を逃したが、いつの時代も、高校球児たちのプレーは見ていて気持ちがいい▼かつて日本統治時代の台湾から憧れの“甲子園”に出場し、見事に準優勝した学校がある。昨年、台湾で大ヒットし、日本では今年公開された映画『KANO 1931海の向こうの甲子園』でその嘉義農林学校の活躍ぶりを詳しく知った方...続きを読む

スコープ/新国立競技場整備プロポ手続き始まる/鍵握る工期短縮と工費縮減 [2015年9月9日10面]

 2020年東京五輪のメーン会場となる新国立競技場の設計・施工を一括で担う事業者の選定手続きが始まった。18日には参加表明が締め切られる。一大国家プロジェクトの受注は、企業にとっては大きな名誉となり、海外へのアピール効果も大きい。半面、国民的関心の高い建設費の縮減や工期の短縮などで大きなリスクも負う。各社がどのようなチームを組んで競争に参加し、どのような技術提案を行うのか。目の離せない状況が続きそ...続きを読む

東日本大震災5年-建設業「命」の現場で・1/第1章・被災地にて/福島・浜通りを生きる [2015年9月8日12面]

 鳴り響く法螺貝ほらがいの音、闊歩かっぽする450の騎馬武者たちー。福島県南相馬市で7月25~27日、今年も相馬野馬追が開かれた。同市で福島第1原発事故に伴う除染業務に従事する石川建設工業の環境部主幹課長・渡部達也は、相馬野馬追の間、表情が変わる。
 相馬野馬追は、福島の太平洋側、浜通り地方に古くから続く伝統行事で、平将門による軍事演習が起源とされる。2市3町2村にまたがる地域が「郷」と呼ぶ区割...続きを読む

回転窓/「デナリ」に戻ったマッキンリー [2015年9月8日1面]

 1984年に冒険家の植村直己さんが厳冬の頂上に立った後、消息を絶ったことでも知られる北米大陸最高峰マッキンリー(6190メートル)を、米政府がアラスカ先住民が呼んできた「デナリ」に改称したという▼デナリとは先住民の言葉で「偉大な存在」という意味。一帯が先住民の聖域であることに配慮した措置で、オバマ大統領が現地で改称を宣言したと外電が伝えていた▼「マッキンリー」は米国の第25代大統領の名前。アラス...続きを読む

回転窓/震災復興と大相撲 [2015年9月7日1面]

 仙台市で先月、大相撲の地方巡業が行われた。仙台場所は実に7年ぶり。東日本大震災後では初めてとあって、7000人が詰め掛ける満員御礼となった▼どれほど待ちわびたのか、会場には朝8時の開場前から長蛇の列が。中でも目立ったのは、高齢の相撲ファンの姿だ。取組が始まるまでにかなりの時間があったが、朝の稽古風景を見ることができ、相撲部屋のちゃんこ販売も。力士が気軽に写真撮影やサインに応じてくれ、彼らと間近に...続きを読む

回転窓/人口減少下の生産改革 [2015年9月4日1面]

 経済予測、天気予報、渋滞予測…。世の中に存在するさまざまな予測や予報。的中することもあれば、全くの的外れになることもある中で、必ず当たるものがある。それは人口予測。なぜなら、将来の人口は過去と現在の出生率の結果であるからだ。従って、日本の人口はこれから減少が避けられないと断言できる▼国土交通省が、建設分野の生産性向上に本格的に取り組み始めている。人口減少を好機と捉え、建設現場の仕事の進め方を「抜...続きを読む

回転窓/作文のルール [2015年9月3日1面]

 『生き延びるための作文教室』(石原千秋著)という中学生向けの本がある。そこに〈作文とはウソをつくことである〉と書いてあった▼学校空間はガラスのような壁に囲まれていて、道徳的に正しいことしか認められない。だから、作文でも学校空間が求める答えを書かなければならないのだと。自分の思いと違っていれば、ウソをつけばよいと説く▼一般社会も同じだろう。営業先への売り込み資料であれ、技術提案書であれ、相手側の評...続きを読む

回転窓/多様化より重要なのは [2015年9月2日1面]

 〈ユニクロ、週休3日制導入〉〈リクルート、全社員に在宅勤務制〉-。最近、そんな新しい働き方をめぐるニュースがメディアをにぎわした。週休3日にも在宅勤務にも縁のない身からすると、ちょっとうらやましく感じたが、よくよく考えてみればそう簡単ではないようだ▼ユニクロの週休3日は土日曜出勤が必須の上、変形労働時間制を活用して1日10時間勤務。なかなかつらそうだ▼在宅勤務も通勤時間が無いのはよいが、自宅が仕...続きを読む

回転窓/もう一度防災を考えよう [2015年9月1日1面]

 きょうから9月。3月期決算の会社は今月末が前期の締めになる。きょうが2学期の始業式という学校も多かろう。しばらくは空いていた朝の通勤電車に学生が戻ってきて、窮屈になるのが少々辛い▼92年前のきょう、東京は関東大震災に見舞われ、56年前には東海地方に伊勢湾台風が来襲した。1960年、政府は9月1日を「防災の日」と閣議決定。大災害で味わった苦い思いと得られた教訓を後世に残そうと、毎年各地で防災訓練が...続きを読む

回転窓/内需依存国の日本 [2015年8月31日1面]

 若いころに習ったことは忘れないものだ。ただ、それが普遍的なことであればよいのだが、日々変化することであれば、誤った認識を持ち続けることになる▼「日本は輸出大国」と言われる。輸出額は年間70兆円を超えているため、輸出額の多い国ということであれば、確かに「輸出大国」と言える。資源のない日本が海外から資源を輸入し、それを加工して製品として海外に輸出する。日本経済そのものが輸出に頼っているというイメージ...続きを読む

回転窓/二兎を追うための時間 [2015年8月28日1面]

 「ぼくたちは秀才だが、あいつだけは天才だ」。文芸評論家の小林秀雄がそう評したのが、骨董(こっとう)の目利きとして知られた装丁家の青山二郎。青山が骨董の世界で注目されたのは横河グループの創始者・横河民輔が収集した膨大な中国陶磁器の図録の作成。26歳の若さだった▼装丁家以外の顔を持つ青山に、詩人の中原中也は「二兎(と)を追うものは一兎をも得ず」と一つに絞るよう促したが、青山は「一兎を追うのは誰でもす...続きを読む

回転窓/ミツバチと都市の共生 [2015年8月27日1面]

 東京の都心部でビルの屋上を活用した都市型養蜂が盛んだ。今春、丸の内にある日本工業倶楽部会館の屋上で新たな養蜂プロジェクトがスタート。周辺の飲食店のシェフらが採れた蜂蜜を使った新メニューを開発し、今月から各店舗で味わうことができるという▼丸の内のプロジェクトを支援するのは農業生産法人「銀座ミツバチ」。06年から東京・銀座で都市型養蜂を続ける先駆的な存在だ▼鹿島も13年に八重洲ブックセンター本店の屋...続きを読む

回転窓/ラジオとパラリンピック [2015年8月26日1面]

 放送作家でタレントの永六輔さんがかつて、ラジオ番組で五輪とパラリンピックを〈できるなら同時開催してほしい〉と話したことがある(永六輔著『言っていいこと、悪いこと』光文社刊)▼午前と午後に競技を分けたり、五輪の会期中にパラリンピックをやったりする。こうすることが、福祉の世界で言われる「バリアフリー」や「ノーマライゼーション」ではないかというのだ▼五輪終了後に引き続き同じ場所でパラリンピックが開かれ...続きを読む

回転窓/爆買いに感謝 [2015年8月25日1面]

 〈爆買い〉。このところメディアで盛んに使われ、定着した新語である。訪日外国人、中でも特に中国人観光客による大量かつ猛烈な購買行動をこう呼ぶ。誰が最初に使ったのかは知らないが、字面といい、言葉の響きといい、まったく言い得て妙▼国内の百貨店の売り上げは今、中国をはじめとする外国人観光客の買いっぷりが左右している。日本百貨店協会が先日発表した7月の全国百貨店売上高で、外国人観光客向けの売上高は前年同月...続きを読む
インフラ・ビジネス最前線―ODAの戦略的活用
 途上国や新興国で日本の民間企業が行うイ...続きを読む
建設業で本当にあった59話の心温まる物語
およそ500万人が働く建設業界。それぞれ...続きを読む
作業現場が危ない?!熱中症予防・対策マニュアル
熱中症は、早期の対処で重症化を防げる疾患...続きを読む
中小企業の事業性を向上させる税理士の経営支援
身近な専門家である税理士の支援を受け、中...続きを読む
DVD 道路工事の労働災害・公衆災害
安全教育用DVD「つくる!安全現場の一年...続きを読む