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日本工営/水生生物の数を効率的に推定/解析システム開発、河川水から環境DNA分析  [2018年7月20日3面]

 日本工営は、河川に生息する生物の新たな解析システムを開発した。DNAの塩基配列を自動解析する「DNAシーケンサー」を活用し、河川から採取した水の成分に含まれるDNA断片(環境DNA)を分析。各種生物の生息の有無や現存数(量)を判別する。今後は次世代型DNAシーケンサーを導入し、より安価に迅速に解析する体制を整える。
 同社は17年9月に東京の多摩川本川で40地点、1次支川(9河川)で29地点の合計69地点で環境DNAを分析した。河川の流水を1リットルずつ採取し、ろ過して残ったフンや表皮、体の粘膜などに含まれるアユの環境DNAの有無を「リアルタイムPCR(合成酵素連鎖反応)法」で解析。生息確認だけでなく、採水したサンプルに含まれる環境DNAの濃度から、アユの生息量も把握した。潜水目視調査を行って個体数を確認した結果、環境DNA濃度が高い地点は個体数も多いことが分かった。
 これまで各種生物の生息やその数を確認するには専門家を集め、多大な時間やコストを要していた。環境DNA分析手法を使うと採水だけで作業が終わるため、従来よりも低コストで迅速に生息を特定できるという。今後は魚類以外の軟体動物や甲殻類、爬虫(はちゅう)類、水生植物などの特定、外来種の侵入や、寄生虫・病原性細菌(大腸菌など)の判別にも適用範囲を広げる。
 同社は19年6月、より幅広いDNA断片を迅速で安価に解析できる次世代型DNAシーケンサー「Miseq」を、茨城県つくば市の中央研究所に導入する予定だ。

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