工事・計画

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東京・江戸川区/南小岩七丁目地区土地区整/立体換地制度の導入検討  [2018年7月26日4面]

木造建築物が密集する南小岩七丁目地区。立体換地制度を活用した住民に負担の少ない街づくりを目指す

 ◇高齢化進む地域の課題解決のモデルケースに
 東京・江戸川区はJR小岩駅南側で計画する土地区画整理事業に「立体換地制度」の導入を検討している。事業区域内に住む権利者は高齢者が多い。工事に伴い必要となる転居や手続きなどの負担を軽減し、事業期間を可能な限り短縮する方策として、同制度の活用が浮上した。今回の事例をモデルケースに「他の地区での導入も検討する」(区担当者)考えだ。
 立体換地制度は、土地区画整理で事業実施前の土地の権利について換地を定めず、事業施行者が処分権限を持つ建物の一部や土地の共用持ち分に変換できる。土地区画整理法第93条に基づく制度で、都市計画決定などの手続きが不要となり迅速な事業推進が見込める。
 同制度の導入検討対象は、小岩駅の南側に広がる南小岩七丁目地区(区域面積約4・9ヘクタール)で実施する区施行の土地区画整理事業。15年に都市計画決定され、19年度の事業認可を見込む。事業期間は10年程度を想定。区域内の約1・5ヘクタールでは、組合施行の市街地再開発事業も計画されている。
 区の担当者は、同制度の導入を検討する理由に「同地区に住む関係権利者の8割を65歳以上の高齢者が占める」ことを挙げ、「通常の土地区画整理事業で伴う、既存建物の解体や事業後の建物の新築などの負担を減らすことができる」と話す。権利変換先として、区域南東側の約600平方メートルの敷地に、RC造6階建て延べ2800平方メートル程度の共同住宅を事業の中で整備する計画だ。
 関連して区は24日、権利者の合意形成や、共同住宅の基本設計などを含む「平成30年度南小岩七丁目地区土地区画整理事業・立体換地共同化合意形成関連業務」の委託先を決める公募型簡易プロポーザルを公告した。参加申込書を8月2日まで、企画提案書を同16日まで受け付ける。同30日に選定結果を通知し、9月上旬に契約を結ぶ。予定金額は2150万円(税込み)。履行期間は19年3月14日まで。
 同制度のこれまでの導入事例は愛知県春日井市など数件しかない上、最後の事例から20年以上経過している。国土交通省は同制度の普及を図るため、16年9月に活用マニュアルを策定した。国交省の担当者によると、「いくつかの自治体から問い合わせが来ている状況。江戸川区のほか、北九州市も導入を本格検討している」という。

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