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Tranzax/5年後めどに全国網羅めざす/電子記録債権利用し受注段階で融資  [2018年8月7日3面]

小倉社長

 フィンテックベンチャーのTranzax(東京都港区、小倉隆志社長)は、電子記録債権を活用して受注時点から中小企業の資金需要に応える「POファイナンス」の導入拡大に向け、金融機関への提案活動を強化している。三つの信用金庫と業務提携し、地方銀行を含む10機関以上とも提携に向け協議中という。小倉社長は「5年後をめどに全ての地域金融が利用する状況を作り出したい」と意気込む。
 POファイナンスは受注を電子記録債権化し、従来難しかった受注時点の債権担保融資を可能にする。建設業の場合、公共工事の前払金のような資金調達が民間工事でも簡単に行える。
 5月の城南信用金庫(東京都品川区、渡辺泰志理事長)を皮切りに、西武信用金庫(東京都中野区、落合寛司理事長)、大阪シティ信用金庫(大阪市中央区、高橋知史理事長)と業務提携契約を締結。協議進行中の10機関以上とも順次提携し、中小零細企業向けの金融円滑化に役割を果たせるようにする。
 地域金融との提携を拡大しながら、ITを利用して業務支援を行う企業との共同事業も推し進める。7月には法律ポータルサイトを運営する弁護士ドットコム(東京都港区、内田陽介社長)と提携。9月から同社が運営するクラウド契約サービス「クラウドサイン」利用者にPOファイナンスを提供する取り組みを始める。
 共同事業では、2万5000社を超える顧客基盤を持つクラウドサインで行う契約締結時に電子記録債権を発生させ、簡便にPOファイナンスを利用できるようにする。事業開始までに専用の融資ファンドを発足させ、資金需要に迅速に応える体制を整える。
 ITで建設業の活動を支援する別の企業とも提携に向けて協議中だ。
 金融庁から電子債権記録機関として指定を受けた同社は、売掛債権を電子記録債権化した担保融資「サプライチェーンファイナンス」も展開。POファイナンスと合わせ、中小企業の資金需要に応える。
 全国の地域金融を網羅すれば、建設業だけでも電子記録債権を利用した資金調達が相当な数に上る見込みだ。外貨建ての電子記録債権の扱いも認められており、中小企業が海外進出した時の資金需要に応えられるか別途検討している。

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