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清水建設/切羽崩落振動監視レーダーシステム開発/粉じん舞う環境でも監視可能  [2018年8月8日3面]

切羽崩落振動監視レーダーと測定状況

 清水建設は7日、ミリ波レーダーを使ったトンネル切羽の崩落振動監視システムを開発したと発表した。ミリ波レーダーを使うことで、粉じんが舞う見通しの悪い環境でも直進性・透過性を損なわず、切羽を監視できる。レーダーと切羽の間に作業員が立ち入っても反応しないよう設定できるため、切羽全面の常時モニタリングが可能だ。
 システムはミリ波レーダーとデジタルカメラが一体となった測定システム、システムコントロール用パソコン、記録用ハードディスクで構成。レーダーで切羽の変位を面的にサーチしながら、目視で確認できない微細な振動や挙動を0・1ミリ単位で監視する。ミリ波レーダーを使うことで、トンネル現場のように粉じんが舞って見通しが悪い環境下でも、直進性・透過性を失わずに監視できる。
 切羽の変位状況はパソコンにリアルタイムで表示される変位量と変位速度の面的分布図で確認できる。切羽のライブ映像に重ね合わせて可視化することも可能だ。基準値を超えて崩落予兆をとらえた際にはフラッシュライト、警告音、モニター表示によって注意、警告、退避の3段階でアラートする。
 センサー技術を使って切羽全体を監視する場合、作業員がカメラの撮影範囲に立ち入ると警報が作動してしまうなどの課題があった。今回のシステムはこうした異常値をノイズとして除去するフィルター機能を組み込み、多くの作業員が作業する環境下でも切羽全体の監視を可能にした。
 開発したシステムは、同社が7月に公表した最新技術を活用して効率的にトンネルを構築するシステム「シミズ・スマート・トンネル」の要素技術の一つ。トンネル工事の災害件数は1980年代のNATM導入以降、作業中の死亡災害が大幅に減少したものの、下げ止まりの状況にある。高精度の切羽監視技術の開発で崩落災害の根絶を目指す。

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