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上場ゼネコン大手4社/18年4~6月期決算/売上高は前年並み、工事粗利率2桁確保  [2018年8月10日1面]

 上場ゼネコン大手4社の18年4~6月期決算が9日、出そろった。連結ベースの売上高は各社とも前年並みだったが、完成工事総利益(粗利益)率が低下し、営業利益、経常利益、純利益は前年同期を下回った。業績の先行指標となる受注高(単体ベース)は清水建設、鹿島、大成建設の3社が前年同期を下回った。大林組は施工能力を勘案しながら受注を積み上げ、3000億円台に乗せた。各社とも通期の予想は5月公表分を据え置いた。
 売上高は前年同期に比べ大林組が0・4%減、大成建設は0・6%減となった。大林組は「手持ち工事は前年同期より多いものの、進捗(しんちょく)が序盤の工事が多く、売上高への計上が少なかった」と分析した。前年同期比4・0%増の鹿島も「前年同期と同水準で推移した」と捉えている。
 粗利益率は、鹿島14・9%(前年同期比5・1ポイント減少)、大林組11・0%(0・6ポイント減少)、清水建設10・7%(2・1ポイント減少)、大成建設10・7%(2・7ポイント減少)。全社が前年同期を下回ったものの、2桁台を維持した。大成建設は粗利益率の低下を「土木、建築とも前期は期中に最終決算を迎える収支が改善した工事が多く、反動などにより悪化した」と説明する。
 営業利益など減少要因について、鹿島は建設事業の利益率低下などによる粗利益の減少が主因としながらも、「前年同期の粗利益が過年度に計上した海外土木工事の総損失額の減少などの要因により高水準だった」と反動減を強調。「受注前のフロントローディングや生産性向上による原価低減、一部工事の追加変更契約などで、一定の利益水準を確保できた」としている。
 開発事業などを含む各社の単体受注高を見ると、前年同期と比べ大成建設48・0%減、清水建設22・2%減、鹿島19・2%減と低下した。鹿島は「国内で大型工事の受注が減少したのが主因」、大成建設は「国内の土木、建築とも当期の受注が下期に集中する見通しのため、対通期の進捗率は低く、前期から減少した」と見ている。
 前期比2・0%増と唯一受注高を伸ばした大林組は、3社JVにより444億6000万円で受注した「平成30年度中間貯蔵(大熊5工区)土壌貯蔵施設等工事」(発注・環境省福島地方環境事務所)やKDDIが東京都多摩市で計画する「多摩センタービル」の受注などがけん引した。「工事情報が多く、キャパシティーに応じて受注を積み重ねた結果」と受け止めている。

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