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パシコン/3種類の危機管理型水位計を開発/低コストで長期間稼働  [2018年9月20日3面]

映像処理式の水位計

 パシフィックコンサルタンツは、3種類(画像処理式、超音波式、水圧式)の危機管理型水位計を開発した。洪水時の計測に特化した設置コストが1台当たり100万円以下の安価な水位計。降雨時に5分間隔で水位変化が計測でき、無給電で5年以上稼働する。今後、地方自治体や水位計の設置工事業者に機材を提供する。
 危機管理型水位計は、国土交通省の「革新的河川技術プロジェクト」として、同社が17年8月からアラソフトウエア(北海道北見市、村井保之代表取締役)、クレアリンクテクノロジー(京都府精華町、水原隆道代表取締役)、情報通信研究機構(徳田英幸理事長)の3者と開発に着手した。
 地方自治体のさまざまなニーズに応えられるよう水圧式、画像処理式、超音波式の三つのタイプをそろえた。昨年から試作機による現地試験を行い、現在は量産型の製造を進めている。
 画像処理式はカメラ、通信制御と2次電池を内蔵した本体部、太陽光電池パネルなどで構成。カメラで撮影された画像にAR(拡張現実)技術で量水標を表示する。管理者は洪水時に量水標の破損を心配することなく、水面の位置をパソコン画面やモバイル端末で確認できる。カメラハウジング(カメラを格納する箱)内に内蔵した赤外線照明(出力10ワットの赤外光4灯)によって夜間の映像取得と水位計測も行える。夜間観測可能距離は約40メートル。センサーを河道内に設置する必要がないため、流木などによる機器の破損リスクはなく、電柱などへの固定または専用の架台を準備するだけで計測を始められるという。
 水圧式はセンサー部、通信制御と2次電池を内蔵した本体部、太陽光発電パネルで構成。水圧センサーに樹脂密封保護された小型センサーを採用し、本体側に圧力センサーを設けることでケーブルの小径・軽量化を実現。付属の標準ケーブル長は30メートルで、護岸や堤防にケーブルを沿わせて水圧センサーを設置する。水位計測とLTE(高速通信規格)によるデータ無線送信は5ワットの太陽光発電パネルと2次電池で駆動する。
 超音波式は、本体部と太陽光発電パネルが水圧式と共通で、水位を測る超音波センサーは海外での使用実績が豊富な英国製(dBi10型)を採用。センサーハウジング内に温度センサーを内蔵し、周辺気温の変化による音速の補正を自動で行い、正確で安定した計測を実現する。センサーの計測レンジは10メートルだが、20メートル以上の長距離センサーに変更することで、センサーから水面までの距離が大きくなる渓谷での水位計測も可能になる。

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