工事・計画

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東日本高速会社/外環道・中央JCT地中拡幅の担当工区見直し/地質条件など踏まえ  [2018年10月2日4面]

中央JCT周辺の断面図

 ◇発注手続きの透明性確保
 東京外かく環状道路都内区間(東京都練馬区~世田谷区、延長16・2キロ)の建設プロジェクトで、難所の一つとされる中央ジャンクション(JCT)付近の地中拡幅工事の発注手続きが再開された。四つに分割される同工事のうち、先月14日に東日本高速道路会社が2件の工事で設計業務と施工を担う事業者を決める公募型プロポーザル手続きに着手。前回の公告では、発注主体の同社と中日本高速道路会社が本線トンネルの南行き・北行きで担当を区分していたが、今回は地質条件などを踏まえてJCTの南側・北側で担当工区を分けた。
 外環道都内区間では、北端の関越道と接続する大泉JCT(練馬区)から中央道を経て南端の東名高速の東名JCT(世田谷区)を結ぶ。本線区間のシールドトンネルは東名JCTから北へ向かう「北行きトンネル」(中日本高速会社担当)と大泉JCTから南へ向かう「南行トンネル」(東日本高速会社担当)の2本で、それぞれ深さ40メートル超の大深度地下に構築される。
 中央道と接続する中央JCTの整備に当たり、本線トンネルやランプトンネルなどが交錯する地下部で行う地中拡幅工事は、外環道都内区間プロジェクトでも難工事として注目される。16年10月21日に公告した中央JCT地中拡幅工事4件のプロポーザル選定手続きを、談合疑義情報の提供などを踏まえて17年9月に取りやめた。
 中央JCT付近の地中拡幅部は地山の透水性が高く、地山の自立性が低い地盤での施工となるため、より技術的難易度の高い施工が求められる。共同事業者である関東地方整備局の「東京外環トンネル施工等検討委員会」では、これまでに工法の考え方などを明示。今回あらためて工事を発注するに当たり、南北で地質状況が異なることなどを踏まえて南側・北側の地区ごとの一貫した施工監理の必要性を確認した。
 これを受け、関連工事4件の担当を見直し、東日本高速会社が中央JCT北側の地中拡幅(北行き)と同(南行き)の2件を担当。1日時点で契約手続きを再開していない中央JCT南側の地中拡幅2件については、中日本高速会社の担当となる。
 東日本高速会社が担当する2件の契約手続きでは技術提案・交渉方式(設計交渉・施工タイプ)を前回同様に採用。手続きの透明性を高めるため、参加表明した企業や選定された優先交渉権者など、正式契約前でも可能な範囲で企業名を公表していく。優先交渉権者との設計業務契約(税込み参考額2億円程度)を18年度中に交わす見通しだ。
 競争参加資格での工事施工実績の要件も見直した。前回は単体・JV代表者への要件を「外径9メートル以上の密閉型シールドトンネル工事」(JV構成員は外径4メートル以上)と「NATMで施工した内空面積(代表値)60平方メートル以上のトンネル工事」(同40平方メートル以上)としていた。今回は「外径3メートル以上の密閉型シールド工事」(JV構成員は規模を問わない)と「補助工法(凍結工法か注入工法)の施工実績」を挙げ、JV構成員はどちらか一方の実績が必要となる。
 公告日から参加申請と技術提案の提出期限については前回よりも10日間ほど延ばし、より多くの企業が参加できるように配慮。技術提案書の評価項目には「工事に伴う地上部への影響の課題に対する提案能力およびリスクの想定、対応力」を追加した。契約手続きの公正性確保を目的に誓約書の提出も求めている。

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