技術・商品

このエントリーをはてなブックマークに追加 文字サイズ 

日本工営/河川の夜間水位・濁水検知が可能に/監視カメラ映像から流況変化を捕捉  [2018年10月4日3面]

 日本工営は、監視カメラで撮影した映像情報を使って山地を流れる河川(渓流)の流況変化を検知する手法を開発した。映像の輝度と色の違いに着目した解析技術と、画像鮮明処理化技術を融合。大雨や夜間などで画像の不鮮明な状況でも濁水検知や水位判読を可能にした。今後は画像から自動で流況変化を捕捉するための精度検証を進め、リアルタイムでの運用と実用化を目指す。
 山地を流れる河川は、豪雨によって水位や濁度が変化するだけでなく、土砂流や土石流の影響で多様な流下形態が生じる。夜間や降雪・降雨・雲霧時は監視カメラで撮影した映像の視認性が低くなる。既存の画像解析技術で土砂の移動現象をとらえることが難しかった。
 同社は、最新の動体追跡技術や高精度距離検出技術、画像鮮明化処理技術に着目。これらの最適な組み合わせによって、視認性が悪い夜間などでも水の濁りや流況変化をとらえる手法を開発した。新たな手法の検証は国土交通省中部地方整備局沼津河川国道事務所が全面的に協力。静岡県の伊豆半島を流れる狩野川の砂防流域に設置した監視カメラやデータなどを提供した。
 濁りの検知には、定点観測用カメラ(TLC200)で撮影した濁水発生時の映像(降雨・出水が発生した17年4月17~18日分)を活用した。画素ごとの色を構成するRGB値(赤、緑、青の色を指定する値)を「オープンソース画像解析ライブラリー」で抽出し、色情報から濁水発生を特定する手法を検討。濁水は茶系のR値(赤を指定する値)が相対的に大きく、次いでG値(緑を指定する値)、B値(青を指定する値)となる。これら値の差異を濁水検知の指標にすることに成功した。
 水位の判読には画素の輝度値(色の明るさを表す数値)を活用。動画から5分ごとに静止画を抽出して水位標部分(トリム画像)を切り出し、画像処理ソフトでトリム画像の輝度分布を分析した。データを基にして画像の輝度値をヒストグラム平滑化処理する手法を使い、夜間排出水時の映像を鮮明化。これらにより渓流の濁水発生検知と水位判読を両立させた。

この記事へコメント

メールアドレスが公開されることはありません。

インフラ・ビジネス最前線―ODAの戦略的活用
 途上国や新興国で日本の民間企業が行うイ...続きを読む
建設業で本当にあった59話の心温まる物語
およそ500万人が働く建設業界。それぞれ...続きを読む
作業現場が危ない?!熱中症予防・対策マニュアル
熱中症は、早期の対処で重症化を防げる疾患...続きを読む
中小企業の事業性を向上させる税理士の経営支援
身近な専門家である税理士の支援を受け、中...続きを読む
DVD 道路工事の労働災害・公衆災害
安全教育用DVD「つくる!安全現場の一年...続きを読む