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経営スコープ/ACKグループ/12月に「オリコンサルHD」へ、新経営ビジョン始動  [2018年10月9日3面]

会見する野崎社長

 10月から新たな経営ビジョン(計画期間=2025年9月期)と3カ年の中期経営計画(同=21年9月期)をスタートさせたACKグループ。7期連続で増収増益を達成し、次の飛躍に向けて新事業創造など従来のコンサル事業だけに頼らない経営戦略を前面に打ち出した。12月には「ACKグループ」から「オリエンタルコンサルタンツホールディングス」に名称を変更し、新たな決意で船出する企業変革の道筋は-。
 「これまでのビジョンで掲げていた革新、挑戦に、今回は変革を加えた」。野崎秀則社長は4日、東京都渋谷区の本社で行った記者会見でこう語った。
 新たなビジョンと経営計画では「主導型ビジネスへの転換」を掲げ、グループの力を結集して政策立案から計画・設計、施工監理、運営までをワンストップで受注するとともに、複数の事業分野を同時に手掛ける総合事業の展開を柱に据えた。行政支援や地域創生で付加価値の高いサービスを提供する「社会価値創造企業」を目指し、経営資源を五つの重点化事業(インフラ整備・保全、防災、交通、地方創生、海外・新規開拓)に集め、事業拡大を狙う。
 経営ビジョンの最終年度となる25年9月期の目標は売上高700億円超(18年9月期見通し520億円)、営業利益30億円超(19億円)、中期経営計画の21年9月期の目標は売上高590億円、営業利益24億円。前期(18年9月期)の売上高は2020年9月期に目標としていた500億円を2年前倒しで達成。今後は25年9月期の売上高700億円超の実現に向けて毎年30億円程度ずつ売り上げを更新し続ける必要がある。
 その躍進を支えるのが人材。ビジョンでは25年までに社員数3100人以上(18年9月期現在2567人)の体制を構築し、うち1200人以上の技術士(80人以上の博士号取得者を含む)を確保する方針を掲げる。専門人材の獲得とともに、生産性向上に向けて今期(19年9月期)から3年間で約18億円を投資し、人材育成と人工知能(AI)、IoT(モノのインターネット)を使った高度な技術・サービス、業務の効率化を図る。10月に「AI推進室」(5人)を新設し、研究開発体制を整えた。
 7期連続で達成した増収は、その前半が東日本大震災の復旧・復興業務、後半は海外、地域創生、インフラ保全、防災の4分野の業務で支えられた。特に海外の売上高は7年前から倍増した稼ぎ頭で、復興業務がなくなった今、「売上高の3割5分程度を海外で確保する見通し」(野崎社長)。海外の主要拠点は現在、事務所10カ所、現地法人6カ所。25年までにアジア、アフリカだけでなく、中南米と欧米にも事務所、現法を新設する。野崎社長は現法の数を約2倍にする考えだ。
 新たな収益基盤として注力するのが地域創生、インフラ保全、防災の各分野。新ビジョンで掲げる「グループの力を結集した事業創造・拡大」の旗頭のプロジェクトとして成長軌道を描く要となる。地域創生は、前橋市中央児童遊園で官民連携のカフェ事業の実施、神奈川県開成町でグループ会社の瀬戸酒造店と、同社が指定管理者となったあしがり郷瀬戸屋敷を拠点に、住民と協働して地域ブランド品をつくるなど順調に成果を上げ始めた。
 12月25日にオリエンタルコンサルタンツを前面に打ち出した社名に変更。ブランド力を浸透させ、人材獲得と事業拡大につなげる。

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