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ゼネコン各社/福島第1原発廃炉技術の開発注力/安全・効率化が課題、異業種とも連携  [2018年10月11日3面]

 福島第1原発事故で飛散した放射性物質の除染土などを最終処分するまで保管する「中間貯蔵施設」(福島県双葉、大熊両町)が一部で本格稼働を始める中、ゼネコン各社が福島第1原発の廃炉に向けた準備を着々と進めている。高線量下での作業が想定され、安全性や効率化がより求められる。異業種とも連携しながら、対応する技術や製品の開発、既存技術の応用が進んでいる。
 大林組は、重機を無人で操縦できる汎用(はんよう)遠隔操縦装置「サロゲート」を、建設用機械の製造・販売・リースを手掛ける大裕(大阪府寝屋川市、飯田浩二社長)と16年に共同開発した。運転席の操作レバーに装着する構造で、機械を改造することなく容易に着脱できるのが特徴。熊本地震で被害を受けた熊本城(熊本市中央区)の石垣撤去工事に導入された。
 無人化施工用の重機は台数が限られ、全国くまなく配備されていない上にコストも高い。後付けできるサロゲートは災害復旧の初動対応で効果を発揮する。危険な場所では遠隔操縦、比較的安全な場所では施工効率の高いオペレーターによる搭乗操縦と、作業環境に応じて柔軟に使い分ける。
 現在のバックホウに加え、今後はクレーンやブルドーザー、ローラーなどに適用範囲を広げていく。同社機械部の担当者は「オペレーターの技能を蓄積し、自動化につなげたい。廃炉作業で作業員の被ばく量を低減でき、人手不足にも有効ではないか」と話している。
 前田建設は、銀メッキ繊維の製造・販売などを手掛けるミツフジ(京都府精華町、三寺歩社長)と17年に資本業務提携した。ミツフジが展開する生体情報をモニタリングする銀繊維ウエアを廃炉作業に導入することを検討する。
 ウエアラブルデバイスの「ハモン」を搭載したシャツで、作業員の心拍数などをハモンが感知し、得られたデータをクラウドサーバーに集約。分析したデータから健康状態を把握する。加速度センサーを用いた転倒検知も備えている。

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