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建コン大手各社/雇用・定年延長へ制度改革進む/再雇用上限70歳に  [2018年10月29日3面]

 大手の建設コンサルタント会社で、定年退職したベテラン社員を再雇用した場合の給与の引き上げや、再雇用の上限年齢を65歳から70歳まで延ばす動きが目立ってきた。元気で意欲のある人材の雇用によって人材不足を補完するだけでなく、若手・中堅層への技術やノウハウの確実な継承も狙う。政府が22日に官邸で開いた未来投資会議で、安倍晋三首相が雇用継続の年齢を65歳から70歳に引き上げる方針を示したこともあり、各社の検討も加速しそうだ。
 各社の動きを見ると、パシフィックコンサルタンツの重永智之社長は「65歳以降の再雇用制度の検討を進めたい」と明言。大日本コンサルタントは、従来の65歳から70歳まで引き上げる方向で再雇用制度の見直しで検討を進めている。アジア航測も同様の検討に入る。セントラルコンサルタントは、再雇用後に65歳を過ぎた人のうち、70歳まで働くことを希望し会社が了解した場合、雇用を継続できることを就業規則に明記。正社員だけでなく、契約社員にも適用している。
 建設コンサル業界では、建設技術研究所が他社に先駆け17年1月、「シニア技術特別職制度」を導入した。定年退職前と同等の収入が65歳まで得られる制度で、技術部門に在籍する定年再雇用者を対象に、事業所長が推薦し会社が決定する。技術者の目標となるキャリアパスの一つと位置付け、受注業務の管理技術者または担当技術者として生産に携わり続ける。
 長大は17年10月、60歳の定年退職後の雇用延長で新たに「特別雇用制度」と「一般雇用制度」を導入した。特別雇用制度は、再雇用後も59歳時点の給与を支払うタイプと、59歳時の給与から一定割合を削減して支給するタイプの二つを運用。一般雇用制度は最初に決められた一定の給与額を一律に支払う。いずれの制度も勤務地限定就業制度と併用できる形で運用し、定年退職した高齢者の活躍を支援する。
 大日本コンサルタントは退職した技術者を、グループ会社でインフラの維持管理業務を展開するNEテクノ(さいたま市中央区、副島良憲社長)で雇用する制度も運用している。

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