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大林組/建築物の熱負荷自動計算ツール開発/曲面形状に対応、意匠性と両立  [2018年11月8日3面]

ParaLoadのシステムフロー

 大林組は7日、複雑な曲面を持つ建築物の正確な熱負荷計算を実現するシミュレーションツール「ParaLoad(パラロード)」を開発したと発表した。あらゆる形状の建築物の熱負荷計算が自動で可能。エネルギー効率を最適化し、環境負荷を低減できる。顧客のニーズに基づき、複雑な形状の建物デザインとエネルギー効率を両立させる設計に役立てる。
 近年、3次元(3D)で設計を行うBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)が普及し、複雑な曲面を持つ建築物を設計する場合、数列の組み合わせによるアルゴリズミックデザインと呼ばれる設計手法が注目されている。
 アルゴリズミックデザインの設計条件となるアルゴリズムを編集するツールであるGrasshopper(グラスホッパー)によって設計した複雑な曲面を持つ建築物は、熱負荷を精度良く計算できず、空調などの設備容量の設計が過大になりかねないという課題があった。
 パラロードは、空気調和・衛生工学会方式の熱負荷シミュレーションプログラム「NewHASP/ACLD」と連携する。建築物を構成する曲面を表面ごとに細かなメッシュに分割。各メッシュの面積、方位角、傾斜角から、NewHASP/ACLDの計算に必要となる入力データを作成する。このデータに基づき、NewHASP/ACLDで算出された計算結果を用いて、最適な空調設計を実現する。
 グラスホッパーで建築物の空調条件、室内条件など熱負荷計算に必要な項目を設定。その上で3Dモデルを作成すると、パラロードが方位データと窓データなどNewHASP/ACLD用の入力データを自動で作成し、熱負荷シミュレーションを実行する。
 設計者は、設計した建築物のエネルギー効率を即時に確認できるため、意匠性と同時に環境負荷低減効果を検討できる。ねじれ角など特定のパラメーター以外の形状を固定し、パラメーターを変更していけば、エネルギー効率が最も高い建物形状をデザインすることが可能となる。このツールを積極的に活用し、高性能な環境共生建築を提案していく。

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