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都道府県/災害復旧工事の入札契約、35団体が独自規則/市区町村の実態把握は4団体  [2018年11月8日1面]

 災害復旧工事に随意契約などを適用する内部規則を設けている都道府県が35団体あることが、国土交通省の調査で分かった。過去5年間に災害対応の工事で随意契約を締結したのは45団体に上った。だが管内市区町村の災害協定や、入札契約方式の規則といった事前検討の状況を把握している都道府県は4団体にとどまる。今後起こる災害に対し市区町村との相互協力は不可欠であり、実態把握と連携した事前の備えが求められそうだ。
 国交省は迅速な対応が求められる災害復旧工事に適用する入札契約方式のガイドラインを17年7月に作成した。工事の緊急度などに応じて随意契約、指名競争入札の適用を検討。復旧が進み、一定の入札契約期間が確保できる工事には一般競争入札など通常の方式を採用するとしている。
 同省は18年度下期「ブロック監理課長等会議」で、都道府県の災害時の緊急対応の取り組み状況をまとめた。10月時点で、ガイドラインの浸透状況は「内部部局に周知し運用」が22団体、「内部部局に周知し運用していない」が17団体、「周知していない」が8団体。運用しているのは都道府県の半数だが、ガイドラインの趣旨を反映した独自の内部規則を設けている都道府県は多い。
 災害時の入札契約方式に関する内部規則の状況については、建設工事で35団体、調査・設計業務で26団体が何らかの規定を設けている。過去5年間の随意契約の締結状況は、建設工事で45団体、調査・設計業務で43団体。ほぼすべての団体で契約実績があり、緊急時には随意契約で対応していることが分かった。
 建設工事に関する災害協定については、ほぼすべての都道府県が建設業団体と協定を結んでおり、地方整備局と締結する団体もあった。協定には、半数の都道府県で緊急時の点検や応急復旧などの内容を明記。資機材の提供や被災住宅の応急修理の応援協力などを盛り込む団体もあった。
 調査・設計業務の災害協定は、測量業や建設コンサルタントの団体と締結する団体が多い。公共施設などの被災状況の確認・調査が多く、工事と同様に緊急時の初期対応が盛り込まれている。UAV(無人航空機)による被災状況などの情報収集や技術的助言などを明記している協定もあった。
 各都道府県では災害への備えを着実に進めているが、管内市区町村の実態を把握しているのは4団体(管内すべて把握2団体、一部把握2団体)にとどまった。都道府県と市区町村との相互協力の取り組みでは「相互応援に関する協定などに基づき被災市町村からの人的派遣要請などに対応」「県が被災市町村の応急措置を支援するための職員派遣に関する要綱を定め、派遣基準、派遣職員、活動内容、派遣体制、費用負担などを明記」などが挙がった。

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