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住友電設/大電流高圧絶縁導体を開発・実用化/核融合発電実験装置に採用  [2018年11月9日3面]

プレハブ導体

 住友電設は、実用化に向け研究開発が進む核融合発電の関連材料として、強磁場発生装置へ電気を供給する「大電流・高圧絶縁導体」を開発した。量子科学技術研究開発機構(QST、平野俊夫理事長)らが那珂核融合研究所(茨城県那珂市)に建設中の実験装置(JT-60SA)に採用。厚さ2メートルのコンクリートで囲われたトカマク炉と呼ばれる強磁場発生装置に高電圧で大電流な電源を供給するために使われる。同社は導体と合わせて、コンクリートの貫通処理方法など施工法も開発した。
 JT-60SA計画は、核融合エネルギーの早期実用化に向け、日本と欧州が共同で進めるプロジェクト。核融合発電は核融合を起こす際に発生する膨大なエネルギーを発電に利用し、燃料には海中に存在する重水素と三重水素を使う。計画は2009年から準備が始まり、装置の組み立てや試験などが進んでいる。
 同社は15年10月~18年5年の工期でQSTから「大電流フィーダの設計製作(第II期)」を受注。最大で6・6キロボルト、25・7キロアンペアという高電圧で大電流な電気を強磁場発生装置に供給するための導体と施工方法を開発した。導体は銅製でサイズが320ミリ×90ミリ。5層の絶縁を施した導体3本をステンレス鋼管に入れ、無収縮モルタルで満たしたプレハブ導体を工場で製作した。施工では分厚いコンクリート壁を貫通させる上、強磁場発生装置を設置する室内が放射線管理区域で貫通孔を長時間開けたままにできなかったため、可能な限り現地作業を短時間で済ませる方法を考案した。
 導体について、QSTからは仕様書の電圧降下レベルをクリアしただけでなく、安全・品質面でも優れていると高い評価を受けた。同社は開発した技術を他の核融合発電施設に展開するとともに、核融合発電関連の技術開発を推し進める方針だ。

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