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前田建設/円周シールド工法の実証試験開始/外環道の地中拡幅工事に適用へ  [2018年11月16日3面]

円周シールド工法の概要

 前田建設は15日、トンネル工事で外殻シールド機の発進基地を構築するための「円周シールド工法」の実証を開始したと発表した。12月にも実証試験を公開する予定だ。同工法は同社が特許を取得している円形外殻工法「CS-SC工法」(切削セグメントシールドによる円形外殻工法)を構成する三つの技術の一つ。東京外かく環状道路(外環道)都内区間の一部で計画されている地中拡幅工事の標準工法にも選定されている。
 CS-SC工法を構成する三つの技術のうち二つは実証済み。残る円周シールド工法の実証を行うことで、外環道工事への適用にめどをつけることになる。
 CS-SC工法は大深度でトンネルの地中拡幅部を非開削で構築する。円周シールド機で構築したドーナツ状の基地から、切削可能なセグメントを用いる先行シールド機と、先行シールドを切削しながら掘進する後行シールド機を発進させてトンネルを構築。それらを組み合わせて大断面の外殻部を造り上げる。
 円周シールド機は進行方向面のカッター、地中内を押し進むための前胴と後胴、前胴と後胴をつなぐスライドジャッキ、円周のスタート地点にとどまってセグメントを押し出す元押しジャッキで構成する。施工ではカッターで進行方向を掘削し、シールド機後方にセグメントを構築。スタート地点では元押しジャッキがセグメントを前方に押すため、セグメントごと円周シールド機が押し出されて前進する仕組みだ。
 外環道の工事で想定している円周シールド機の掘削面は縦6メートル、横12メートル。実証試験ではこの6分の1スケールの実験装置を製作した。実証では土水圧相当の負荷を進行方向から掛かった状態でスライドジャッキが適切に伸縮し、前胴の方向を制御できること、負荷が掛かった状態でスライドジャッキと元押しジャッキが同調すること、前胴が負荷で後退しないことの3点を確認する。
 同工法で特に重要なのが掘削方向の制御だ。これまでに他社の類似工法で円周シールドを構築した事例はあるが、同工事では本線シールドをガイドにその外周を掘削した。外環道は本線シールドとランプシールドの2本を円の中に収めるようにして掘削するため、ガイドがない状態で円周状に掘削する国内初の工事となる。

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