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阪神高速会社、鹿島/UFC床版を阪神高速道路に初適用/道路橋更新に積極活用  [2018年11月27日3面]

FC床版でリニューアルした阪神高速15号堺線玉出入路

 阪神高速道路会社と鹿島は、阪神高速道路15号堺線の玉出入路(大阪市西成区)で実施している床版リニューアル工事に、共同開発した超高強度繊維補強コンクリート(UFC)を初適用した。超高強度の特性を生かし、既設のRC床版や標準的な取り換え用プレストレストコンクリート(PC)床版より厚みが薄く軽量な床版にすることで、床版を支える鋼桁を少なくできたという。クレーンを使わず、既設床版の上を動きながら掛け替えられる専用架設機も開発し、円滑で安全性を高めた施工を実現した。
 UFCは水結合材比が15%程度で、圧縮強度も1平方ミリメートル当たり150ニュートン以上という、極めて緻密な高耐久性の鋼繊維補強コンクリート。両社は床版のタイプに対応するため平板型とワッフル型の2種類を用意した。
 今回のリニューアル工事では平板型を採用。既設のRC床版の厚さが180ミリに対して、標準的な取り換え用PC床版を使うと厚さ250ミリとなるところを、UFC床版の使用で150ミリまでの薄肉化を実現。床版取り換えに伴う道路面の高さの変更も不要となった。既設のRC床版の重量を100とした場合、標準的な取り換え用PC床版の重量比が140に対してUFC床版は80と軽く、床版を支える鋼桁の補強を少なくすることができたという。
 施工に当たり、両社はPC鋼材の緊張作業をスパン中央部の床版下部から二方向に行う新たな工法を採用。継ぎ目のないオールプレキャスト化による施工を行い、耐久性の一段の向上を図った。狭あいなヤード内での作業を効率化するため、橋軸方向に移動するコンパクトな専用架設機を開発した。
 現場に適用した結果、床版の荷受け、運搬、据え付けにクレーンを使う一般的な作業方法と比べクレーンの旋回による本線通行車両の規制などが不要となり、効率的な施工と安全な床版架設を実現した。
 今回は試験的な適用の位置付けで、両社は今後、リニューアル工事への実用化に向けた検討を進める。平板型だけでなく、床版の重量を鋼床版とほぼ同等まで軽量化したワッフル型も含め道路橋更新工事への本格的な適用を目指す。

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