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政府/重要インフラ点検結果公表/12月中旬にも緊急対策決定、事業計画量明示へ  [2018年11月28日1面]

18年7月豪雨の被災地で行われる河川災害復旧工事=7月15日、岡山県倉敷市の真備町で

 政府は27日、全国で頻発する大規模な自然災害を踏まえ、計132項目を設定して行った重要インフラの緊急点検結果と今後の対応方策を公表した。今年の水害や地震で大きな被害が発生した河川や空港、電力設備の耐水化・耐震化に注力する。12月中旬にも閣議決定する「防災・減災、国土強靱(きょうじん)化のための3カ年緊急対策」では、個別の対応方策ごとに事業計画量を示す。
 同日に首相官邸で開いた「重要インフラの緊急点検に関する関係閣僚会議」(議長・安倍晋三首相)で報告した。
 主な点検結果と対応方策を見ると、浸水被害が多発した18年7月豪雨を教訓に全国の約2・1万河川を調べ、堤防決壊時に死亡災害が起きる可能性が高い箇所を一部確認。堤防のかさ上げや補強を進める。
 関西国際空港が水没した9月の台風21号を受け、海上や沿岸部にある空港を点検した結果、浸水対策上必要な護岸高が確保できていない施設を一部把握。護岸のかさ上げや排水機能の強化に取り組む。
 北海道全域で停電が発生した9月の北海道胆振東部地震を踏まえ電力設備を総点検。すべて現行法令に適合していることを確認した。再発防止とさらなる強靱化に向け地域間連系送電線の増強を検討する。
 山本順三国土強靱化担当相は同日の閣議後記者会見で、重要インフラの緊急点検結果を受け決定する3カ年緊急対策について「実効性があるものにしたい」と強調。計132項目の対応方策ごとに、箇所数など事業計画量を明示する予定を明らかにした。
 石井啓一国土交通相も同日の会見で「(3カ年緊急対策の)事業規模や予算額は今後さらに検討を進めていくものと考えている」と説明した。その上で「国交省は『バックウオーター現象』などで決壊が生じた場合に人命への危険性が高い箇所の堤防強化対策、道路のり面や鉄道隣接斜面などの防災対策、鉄道河川橋梁の流出傾斜対策などハード対策を組み合わせた対応方策を講じていく必要があると考えてる」との方針を示した。
 政府は、12月中旬にも3カ年緊急対策を法定の改定国土強靱化基本計画と同時に閣議決定する予定。計132項目の対応方策ごとに、箇所数など事業計画量や施工方法など詳細な取り組み内容を示す。事業費は総額ベースで示す予定だが、方策ごとに示すかどうかは未定としている。
 3カ年緊急対策は18年度第2次補正予算と、19・20年度当初予算の特別計上枠で具体化する。防災・減災の観点から優先度が高い事業については、初年度分として補正予算で手当てする。19年度以降は、19年10月に予定される消費税引き上げで懸念される経済変動を可能な限り抑える執行の平準化にも考慮する。

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